ヨーロッパで最初に孔子学院を導入したスウェーデンは、2020年4月に最後の孔子学院を閉鎖した。いま、同国では中国語学習ブームが訪れている。米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。
05年2月、ストックホルム大学はヨーロッパ初の孔子学院を開設し、15年に同学院との提携を解消した。
VOAによると、スウェーデンの孔子学院はすべて閉鎖されたが、中国語を学ぶ人が増加し、同国の中国語教育が新たな局面を迎えている。
ストックホルム大学が孔子学院を設立した当初から、大学では外国政府が出資する教育機関の設置に異議が上がっていた。同学院をめぐっては中国政府が海外にイデオロギーを輸出するための拠点になっている、との批判が出ている。
英国首相候補の一人、リシ・スナック前財務相は7月末のテレビ討論会で、保守党党首に当選した場合、英国内の孔子学院全30校を閉鎖すると表明した。
アニヤ・カルリチェク・ドイツ連邦教育研究大臣は昨年10月、孔子学院がドイツの大学に明らかに影響を与えていると懸念し、中国の影響を払しょくする対策が必要だと指示した。
VOAによると、スウェーデンでは20年から大学で中国語を学ぶ学生が増え、中国語教育分野では今年、台湾系の中国語学習センターが開設された。 台湾政府が出資する語学教育機関では、昨年からアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスに拠点を設けている。
(叶子静)
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