米共和党下院トップのマッカーシー院内総務は20日、次期下院議長に選ばれたら、中国問題に関する特別委員会を設置し、中国共産党が米国内に設けた非公式警察署を閉鎖すると断言した。
マッカーシー氏は米FOXニュースのインタビューで「中国は知的財産の窃盗に関してナンバーワンの国だ」「他のすべての国を合わせても、中国が一番多く盗んでいる」と非難した。こうした米国を弱体化させる工作活動を制止し、中国に厳しい姿勢で挑むと強調した。
また、中国の女スパイと不適切な関係を結んでいたとされる民主党のエリック・スウォルウェル下院議員を情報委員会から、反ユダヤ主義を主張するイルハン・オマル議員を外交委員会から解任すると述べた。
8日の中間選挙では共和党が下院の多数派を奪還するのが確実となった。下院議員団は15日、来年1月の議会における次期下院議長候補にマッカーシー氏を選出した。対中国強硬派で、ペロシ下院議長に続き台湾を訪問するとみられる。
マッカーシー氏は、中国当局がニューヨークに非公式に設置した警察署についても言及し、「米国での中国警察署の設置を禁じる」と述べた。
スペインの人権団体「セーフガード・デフェンダーズ」は9月に発表した報告書のなかで、中国公安部(警察に相当)が世界各地に54の警察署を設置していると指摘した。中国の非公式警察署の主な目的は、国境を越えた弾圧に従事し、中国共産党に異議を唱える者に帰国するよう圧力をかけることだとしている。
連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は17日、非公式警察署について「言語道断」と非難。「主権を侵害し、標準的な司法と法執行の協力プロセスを回避するものだ」と懸念を表明した。
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