15日、米ニューヨークを拠点とする神韻芸術団が鎌倉での最終公演を迎えた。満員御礼を記録したこの日も、まばゆい芸術体験と感動を劇場いっぱいの観客に届けた。
ダンスインストラクター「しなやかな美しさ、ものすごく感動」
この日の公演後、ダンスインストラクターの小林純子さんが新唐人テレビの取材に応じた。
「本当にすごく感動しました。ただのダンスショーではなくて、中国のことや伝統、文化を知ることができたので、とても勉強になりました」と語った。
小林さんは中国の歴史を扱った日本の漫画のファンだという。「昔から読んでいる三国志がこういう舞踊劇になるんだ、というのがすごく興味深くて面白かったです」
「中国古典舞踊がバレエと同じくらい体系だっていて、すごく歴史があるんだっていうのを初めて知って、とても興味深いと思いました」と、悠久の伝統文化に感銘を受けていた。
「踊り手から全く足音がしない。髪の毛の先、足先や手先まで本当にコントロールされていて、しなやかな美しさが伝わってきました。一人一人が本当に調和がとれていて、素晴らしいなと思いました」
「また見に行きたい。もっと多くの方に見ていただきたい」と笑顔で語った。
中国通の物流関係者「日本や世界でもっとアピールを」
同日、物流会社で役員を務める有賀昭男さんが公演を鑑賞した。
「色は鮮やかで、何と言っても踊りと一緒にその場で演奏される音楽の響きがすごく良くて、耳心地も本当に良かったです」とオーケストラの臨場感を味わっていた。
神韻独自のデジタル背景幕も気に入ったという。「結構目を惹かれるものがあり、驚きがあった。良かったと思います」
伝統文化の復興を掲げる神韻は、中国古来の「天を敬い、徳を重んじる」価値観を芸術表現で体現している。
「神様が主体になっていましたから、その辺はやっぱり伝わってきました。今の中国では難しくても、日本や世界で受け入れられるのであれば、いろんな意味でもっとアピールした方がいいと思います」と有賀さんは語った。
仕事でよく中国を訪れ色々見てきたという有賀さんにとっても、「教えてもらった部分があって、良い勉強になった」という。
「非常に良かったです。良い年になればいいなと思います」
ウクライナ復興支援のNPO代表「文化は消せない… 芸術の魂感じた 」
同日、ウクライナの復興支援を行うNPO法人理事長の長野秀樹さんと恵子さん夫婦が、10人もの在日ウクライナ人を連れ劇場を訪れた。なかには戦火を逃れ来日した方もいるという。
秀樹さんと恵子さんは、神韻の人間離れしたパフォーマンスから夢と希望を感じることができるのではないかと思い、ウクライナの人々を招待したという。
秀樹さんは「とにかく美しい、綺麗。元気とパワーをいただきました。みんな喜んだよね 」と場を賑わせた。在日ウクライナ人のソムカ・スヴィトラナさんも「素晴らしかったです。元気をもらいました」と嬉しそうに語った。
秀樹さんは「セリフがないけど、ストーリーが見える、分かる、物語が成立している」と舞踊劇における表現力に注目した。
中国古典舞踊は人物の性格や情感を鮮やかに描き出すための、完璧な基本訓練を必要としている。秀樹さんは「やっぱり一人一人の技術がすごいよね。どれだけ大変な練習をしたのか」と、鍛錬の成果を見たという。
恵子さんは、失われた文化の復興を掲げる神韻の舞台から、「芸術の魂」を感じ取ったという。
「ただ演技したり、舞っているだけじゃなくて、中国共産党に統制されてる中での表現の自由を心に秘めていた。そう思うと、見ている方も前のめりになっていった。ウクライナでもそうですけど、文化とか言葉はいくら消そうとしてもなくならない。自由な表現や芸術の魂が感じられた演技だと思いました」
米ニューヨークを拠点とする神韻芸術団は現在、同規模の8つの芸術団を抱え、北米や欧州など、世界中で同時に巡回公演を行なっている。米国で一大センセーションを起こしている神韻を日本で観ることができるのは今月いっぱいまで。
残る開催都市は川口、宇都宮、東京(チケット完売)、名古屋のみ。ツアー日程は公式サイトで確認できる。
大紀元は神韻芸術団の後援として、2006年の芸術団創設以来、観客の声を伝えています。
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