[ワシントン 10日 ロイター] – 米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は10日、米軍のF─22戦闘機がバイデン大統領の命令を受け、アラスカ州上空を飛行していた物体を撃墜したと発表した。
飛行物体は軍事的脅威を与えるようなものではないといい、こうした場合に大統領が関与することは珍しい。
物体は小型車程度の大きさで、高い高度で飛行していた。撃墜された後はカナダとの国境に近いアラスカ北東部に落下したという。
国防総省とホワイトハウスは、今回撃墜された物体の詳細な説明を避け、4日に撃墜した中国の偵察気球よりはるかに小さいとだけ述べた。
カービー氏はこの物体を「気球」と明確に特定することを避けた上で、どこから来たかは不明とし、米領海に着水後に回収される見通しとした。
カービー氏によると、この物体は9日夜に初めて確認され、今月4日に撃墜された中国の偵察気球とは異なり、風にほんろうされ、操縦可能な状態には見えなかったという。戦闘機のパイロットの報告では人は乗っていなかった。
政府当局者は、物体が高度4万フィート(約1万2190メートル)で飛行しており、「民間機の飛行の安全に脅威をもたらす」恐れから撃墜したと述べた。
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