中国河南省の鄭州市で今月2日、同省での銀行預金を凍結された預金者数百人が「中国人民銀行新鄭州支店」の前と同支店近くの陸橋の上で、大規模な抗議集会を行った。
抗議者は「我われ預金者を助けてほしい」「銀行は我われの預金を返せ」などと書かれた複数の横断幕や白い紙を掲げ、「河南政府、預金を返せ」などと叫んだ。
すでに1年近く「預金を引き出せない」
ある預金者は「自分の預金を引き出せなくなって、すでに11ヵ月が経つ。ネットバンキングのページ上では預金残高が表示されるが、それが全く引き出せないのだ。一体いつになったら、この問題が解決されるのか」と憤慨した。
河南省と安徽省の複数の銀行は昨年4月中旬以降、顧客の全ての預金を凍結した。預金者が受けた被害の規模は400億元(約8172億円)。影響は約40万人に及んだ。地元政府は「問題を解決する」というが、実際には全く解決されてはいない。
この問題を巡り、これまでにもたびたび預金者が鄭州市に集まって抗議活動を行ってきた。これに対して地元当局は、抗議者への暴力をふくむ逮捕や抗議活動の妨害など、容赦ない鎮圧を行っている。中国のネット上でも同件に関する投稿は検閲されている。
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