[ボストン 11日 ロイター] – 米バイオ医薬品大手モデルナは11日、開発を進めているメッセンジャーRNA(mRNA)技術に基づく季節性インフルエンザワクチン「mRNA─1010」について、後期臨床試験で早期成功の基準は満たせなかったと発表した。
同ワクチンが、承認済みのワクチンに匹敵する予防効果があるかどうかを検証する試験を行っているが、ワクチン成功の可否を判断するデータが不十分で、現在のインフルエンザ流行期中に十分な情報を蓄積できるかどうか不明だと説明した。
これに先立つ試験で同ワクチンはA型では強い免疫反応を引き起こしたが、B型については承認済みのワクチンと同等の効果が見られなかった。
ステファン・フォーグ社長はインタビューで、インフルエンザワクチンは2024年から収入を生み出し始めるとの見方を表明した。
モデルナはまた、今後数年以内に主要ワクチン6種を市場投入する見通しを示した。新型コロナウイルスワクチンが現在、同社が発売している唯一の商品。
アナリストは、モデルナの今年の新型コロナワクチンの売上高は昨年の184億ドルを大幅に下回る約70億ドルと予測している。この減少を補うために同社はmRNAベースの呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染症ワクチンに期待を寄せている。
RSVワクチンは中高年を対象とした試験で、少なくとも2つの症状を予防する効果が84%だった。同社は、同ワクチンを今後数年以内の承認を期待するワクチンの最初として、来年の発売を見込んでいる。
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