[ストックホルム 24日 ロイター] – スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は24日、2022年の世界の軍事費が実質ベースで3.7%増加し、過去最高の2兆2400億ドルに達したと報告した。ロシアによるウクライナ侵攻が背景にある。
欧州の軍事費は13%増と、冷戦終結後で最大の伸びを記録。ロシアとウクライナによる軍事費拡大が主因だが、その他の諸国も緊張の高まりを受けて軍事費を相次ぎ引き上げた。SIPRIの研究員は、中欧と西欧では今後数年間にわたり軍事費の増加が続く見込みだと述べたた。
ウクライナの軍事費は640%急増し、1949年までさかのぼるSIPRIのデータで最大の増加率となった。西側諸国から受けた膨大な額の金融軍事支援は含まれていない。
SIPRIは、米国からウクライナへの軍事援助が、22年の米軍事費全体の2.3%を占めると推定。米国の軍事費は他国を大きく上回ったが、前年比では実質ベースでわずかな増加にとどまった。
一方、ロシアの軍事費は推定9.2%増となった。ただ、ウクライナ侵攻開始以来、財務当局の不透明さが増しているため、数字は「かなり不確か」とした。
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