ディズニー、デサンティス氏のテーマパーク監督権行使差し止めを提訴

2023/04/27 更新: 2023/04/27

[26日 ロイター] – 米ウォルト・ディズニーは26日、フロリダ州のデサンティス知事によるテーマパーク「ディズニーワールド」に対する監督権行使の差し止めを求める訴訟を起こした。

ディズニーはフロリダ州タラハシーの連邦裁判所に提出した訴状で、デサンティス氏と同氏の与党勢力は州政府の権限を不当に利用し、本来言論の自由の下で守られるはずの同社の意見表明に「処罰」を与えようとしていると主張。特定の州政府の人々にとって不快な政治的見解を表明したことへの「報復」から、ディズニーワールドの従業員と顧客、デベロッパーを守るつもりだと述べた。

デサンティス氏とディズニーの対立は昨年、性的少数者について学校で教えることを制限する措置を打ち出した同氏をディズニーが批判したことがきっかけになった。

その後デサンティス氏の与党共和党が優勢な州議会は、長年にわたって州がディズニーワールドに与えていた一定の自治権などの特別待遇を取り消すための一連の法整備を推進。その中にはディズニーワールドを監督する委員会のメンバーを州知事が任命することなども含まれている。

ディズニーは「州側が行政権を武器に政治的な罰を与えようとすることに対して自己防衛せざるを得なくなった」と説明し、ディズニーワールドの監督委員会を州知事が実質的にコントロールする仕組みは契約違反であり、何らかの補償も精査手続きもない以上は法的に無効であると裁判所が宣言してほしいと要請した。

デサンティス氏の広報担当者は「ディズニーが自治権を保有したり、特権待遇を維持したりできる法的な権利があるとは認識していない」とツイッターに投稿した。

Reuters
関連特集: アメリカ社会