[東京 15日 ロイター] – 太平洋の島国パラオのウィップス大統領は来日中の14日にロイターのインタビューに応じ、自国の排他的経済水域(EEZ)に中国船が複数回進入したことを受け、米国に巡視活動を強化するよう要請したと明らかにした。
米中が地域における影響力を争う中、既存の沿岸警備隊や民間活動チームと共に軍隊を駐留させることでパラオにおける米軍のプレゼンスを拡大することも歓迎すると語った。
大統領は「何が起ころうとわれわれはその中心にいることになるため、守られることが重要だ」と指摘。「平和を得るには力を示さなければならない」とも述べた。
米国防総省からは今のところコメントを得られていない。
中国外務省の報道官は15日、EEZ進入に関する質問に対し、船舶は関連海域に避難したものだと説明。また「国同士の安全保障協力は第三者を標的にすべきではない」と述べた。
パラオは米国と数十年にわたる協定を結んでおり、この下で米国は防衛の責任を担い経済援助を提供している。
ウィップス大統領また、日本政府による福島第1原発処理水の海洋放出方針について、この計画に反対しているわけではなく、地域の抵抗も弱まっていることを感じていると発言。「彼らのやっていることは正しく、支援すべきだという判断をわれわれは下した」と語った。
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