7月25日、フィジーのシティベニ・ランブカ首相は、軽傷を負ったため自宅での療養を余儀なくされ、中国への公式訪問をキャンセルした。
中国駐フィジー大使館は7月25日に、ランブカ首相が中国を訪問し、中共指導者、習近平氏と共に、成都で行われる世界大学生運動会の開幕式に出席する予定であると伝えた。
ランブカ氏は、スマートフォンを見ている際に階段でつまずいて頭を負傷し、今回の訪問を取りやめることになったと語った。
Facebookにアップされた動画で、同氏は「病院から戻ってきたところです。今朝、軽い事故に遭ったため、頭に包帯を巻いてもらいました。明日の夜に予定されていた旅行をキャンセルしなければならないと中国に伝えなければなりませんでした」と述べた。ランブカ首相は怪我については「心配ない」と続けた。
フィジーは南太平洋地域では、比較的経済的に発展しており、北京との外交関係を最も早く築いた国の1つである。米中間の地域的な影響力競争が激化する中で、この島国はますます重要性を増している。
ランブカ首相は2022年末に選出されて以来、前任者よりも北京との関係に対して、より懐疑的な姿勢を示している。
就任して1か月も経たないうちに、中国共産党(中共)がフィジー警察に提供している訓練や、中共のフィジーへの人材派遣を中止すると決め、中国との警察協力協定の継続を放棄し、代わりに米国の同盟国である豪州とニュージーランドと防衛協定を結んだ。
一方、中共は南太平洋のソロモン諸島とも安全保障協定を結んでいる。
ソロモン諸島のマナセ・ソガバレ首相は、今月初めに訪中し、中共と警察協力協定を締結した。この協定は、昨年締結された安全保障協定に基づいて結ばれた。
豪州の国際開発太平洋担当大臣パット・コンロイ氏は25日に、ソガバレ首相は訪中の際に、豪州が依然としてソロモン諸島の「最も重要な安全保障パートナー」であり続けると語ったことを伝えた。
コンロイ大臣は記者団に対して、「すべての太平洋地域の指導者は、安全保障は太平洋地域が推進するべきだと認識している。太平洋地域のどこかの国が安全保障の問題を抱えている場合、まず他の太平洋地域のメンバーに支援を求めるべきだ」と述べた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。