カナダで最も著名なコンピュータ科学者の1人は、中国共産党(中共)の代理人が持ち出した多額の支払いを断ったことをカナダ議会の科学委員会で証言した。
マギル大学のベンジャミン・ファン教授によると、2018年、ある中国企業は、ファン教授がマギル大学の教授として勤めながら、同社AIチームのコンサルタントとして働くことに「3倍の給料を提案した」
ファン教授はマギル大学情報研究学部のカナダ研究の主席であり、人工知能、サイバーセキュリティ、およびマルウェア分析を研究している。過去数年間で、中共と中国の国営企業はファン教授の研究に強い関心を示した。
餌付け、手懐け、刈り取り
「餌付け、手懐け(てなずけ)、刈り取り」の3ステップは、中国政府が研究者を勧誘する際によく使う常套手段だとファン教授は語った。
「彼らはまず、魅力的なオファーでターゲットを引き寄せる。教授がその資金を当てにすると、知的財産の譲渡や機密データへのアクセス、事実とは異なることを言わせるなど、不当な要求をし始める」
ファン教授が断った後も、その会社は1、2年ごとに異なる種類のコラボレーションを提案した。そして、次は教授の学生にアプローチし始めた。
給料の3倍の金銭的報酬のオファーは「餌」の部分である。ファン教授は断ったが、「餌」に食いついたターゲットは、次は「手懐け 」られる。
「教授が資金を得たら、彼らはチームを拡大し始めるだろう」
ファン教授は研究者が多額な年間助成金に依存し始めた「その瞬間が、彼らが囚われる瞬間だ」と指摘した。
最後の「刈り取り」の段階では、研究者は「企業や中共が研究者に何かをするように求めるかもしれない」、それは基本的に「真実でないことを言わせたり、教授の評判を台無しにしたりすること」だ
ファン教授は、中国人留学生も中共の代理人からプレッシャーを受けていると議会で伝えた。
「中国国家留学基金管理委員会を通じて、多くの中国人留学生が全額奨学金を受けて、カナダで学習し研究に参加している」と教授は指摘した。
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