イスラエル在住中国人が語る ハマス攻撃の恐ろしさ

2023/10/13 更新: 2023/10/14

イスラエル中華商会が10日に確認したところ、ハマスによるイスラエル攻撃で、4人の中国人が行方不明になり、そのうち2人が死亡していた。また、3人が負傷している。イスラエルで働く2人の中国人は、攻撃が非常に恐ろしかったと、エポックタイムズに語った。

イスラエル南部の都市アシュケロンで5年間働いていた王力(仮名)さんは、今回のハマスの攻撃はこれまで経験した中で最も恐ろしいものだと語った。
「この目で、人が撃たれて死んだのを見た」

「現在の状況は比較的落ち着いている。パニックは発生していない。スーパーの商品の価格も上がっておらず、買い占め騒動もない。もし中国で同じような攻撃が起きたら、きっと大混乱が起きただろう」

同じ都市で働いている李旻(仮名)さんは、次のように述べた。
「爆発で頭が混乱してしまった。3、400メートル離れたところにある家が爆破された。とても怖かった。防空警報が一日に何度も出され、毎日避難を繰り返している状態だ」

2人は記者に対して、戦争が始まってから現時点まで、在イスラエル中国大使館から「安全に注意する」旨の通知を一回もらった以外、彼らは何もしていないと語った。2人とも大使館に助けを求めるつもりはないという。

10月8日、戦闘地から脱出してきた女学生が、帰りの飛行機がキャンセルになって帰れない、と中国大使館に電話で連絡したら、「自力でなんとかしろ」と、そっけなく言われたという。

記者も、実際に在イスラエル中国大使館へ電話をかけたが、誰も電話に出なかった。

王力さんは、イスラエルに滞在するより、むしろ帰国する方が危険だと考えている。途中で何が起こるか分からないからだという。

王さんはイスラエルが大好きで、イスラエルは非常に団結力の強い国であり、またイスラエルの人々も中国人に、とても友好的だと感じている。

以前の紛争で、王さんの友人の1人が足を失ったが、イスラエル政府はその友人に対して、生涯にわたって税金を免除する特別待遇を与えた。また、軍人と同等の福利厚生が享受できるよう調整してくれた。さらに、この友人は毎月約5500ドル(約82万円)の障害手当を受け取っている。

10月7日の攻撃後、西側諸国はイスラエルで死亡または行方不明となった国民の身元を公表している。一方、中国共産党は今のところ、中国国民の被害状況を公開していない。

イスラエルメディアは、ハマスとの軍事衝突で、イスラエル人の死者が1200人を超えていると報じた。パレスチナの保健省は、ガザ地区で1055人が死亡し、負傷者数は5184人だと伝えた。

寧芯
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