米国のトム・ティリス上院議員は19日、各州が2024年大統領選に立候補しているトランプ前大統領を、州予備選投票から外すことを事実上禁止する法案を提出すると発表した。
ティリス氏の動きは、西部コロラド州の最高裁判所が19日に、トランプ氏の立候補資格を認めないとする判決を下したことを受けてのもの。同州はトランプ氏が2021年の連邦議会占拠事件を扇動したとして、合衆国憲法修正第14条3項に基づき判決を下した。
合衆国憲法修正第14条3項は、合衆国憲法を支持するとの宣誓をして米国の官僚に就いた者が米国に対する暴動や反乱に関与した場合、いかなる役職にも就くことはできないと定めている。
ティリス氏は声明で「トランプ前大統領を支持するか反対するは関係ない。左翼活動家が州当局者と共謀し、トランプ氏を投票対象から外すよう裁判官に圧力をかけ、我が国の政治制度を蔑ろにするのは言語道断だ」と述べた。
この法案は、憲法修正第14条を政治的に悪用した州に対し、選挙管理に対する連邦政府の資金提供を差し止めるほか、大統領候補が大統領選に立候補する資格があるかどうかを決定する唯一の管轄権は連邦最高裁判所にあることを明確にするものである。
トランプ氏は判決を不服として連邦最高裁に上訴すると表明しており、1月4日まで上訴する時間が設けられる。ティリス氏の法案がそれまでに成立すれば、最高裁の介入を回避できる。
コロラド州はトランプ氏を予備選投票から除外した最初の州だ。ミシガン州やアリゾナ州など他のいくつかの州でも、民主党により同様の試みがあったが、失敗に終わっている。
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