このほど、CCTV(中国中央テレビ)の元記者で、日本在住のインフルエンサー・王志安氏について、同氏が中共の秘密工作員であることを示す大量の情報がネットに拡散されている。
その証拠の1つとして、2021年に王志安氏は中国へ一時帰国しているが、その際、在外のインフルエンサーでありながら、中国の公安当局に全く拘束されず、再び日本へスムーズに戻っていることが挙げられる。
外国語のできない「在外工作員」
今月27日、王志安氏に近い情報筋が、エポックタイムズに明かしたところによると「王氏は、日本での正式な長期滞在資格を持っていない。そのため、自身が日本にいられなくなることを非常に心配しており、一刻も早いアメリカへの移住を望んでいる」という。
そのため、王志安氏は最近、米国の大手メディアに記者として就職することを希望し、応募したものの遠回しに拒否された。
拒否された経緯として、王氏が応募した米メディアの担当者が、個人的なつてを使い、中国北京の国家安全部(国安部)の官僚に対して「王志安は、本当に中共が手配した対外プロパガンダ工作員であったか」と問い合わせたためだ。
王志安氏のスパイ身分について尋ねられた国安部の官僚は、それについて「否定しなかった」という。
米メディアは、王志安氏が「中共の大外宣(対外プロパガンダ要員)」であることを察知した。そこで米メディアは、王氏は英語が不得意であることを承知の上で、王氏に「英語で採用試験を受けるよう」求めた。これは米メディア側が王氏に示した「遠回しの不採用通知」であった。
王氏は現在、日本に在住するが、日本語を学んだ形跡はない。王氏が、外国語のできない「在外工作員」であるとすれば、日本人社会に浸透するのではなく、中国語をまくしたてることでネット上の華人社会を撹乱させ、世論を誘導することにその使命は限定される。
なぜ王氏は「中国に出入りできるのか?」
王志安氏は1998年にCCTV(中国中央テレビ)に入社。2011年から、CCTVの調査記者として活動していた。
後に、理由は不明だがCCTVを退社。2017年には「新京報」の調査記者として働き、インタビュー番組「局面」の司会を務めた。ただし「局面」は同年、放送停止になっている。
王氏は、2020年から日本に住んでいる。以来、ツイッター(現X)やYouTubeにチャンネルを開設して、ホットな話題や事件について独自の評論をするようになった。
しかし実際には、人権侵害を受けた被害者や社会的立場の弱い団体に対して「悪意ある攻撃」をするとともに、中共に同調する立場をとっているのは明白である。
著名な調査ジャーナリストである趙蘭健氏は、王志安氏について次のように明かしている。
「日本在住の王志安氏は、2021年に中国へ一時帰国している。それは、日本などの海外で大外宣(対外プロパガンダ要員)として働くため、その活動経費を中共から得るためだった。日本へ戻った王氏は、自分が数人のチームを持つようになったことや、ウクライナでの現地取材をするため10数万ドル以上を費やしたことなどを、自ら口にしていた」
周知のとおり、海外で著名なインフルエンサーであれば、通常は中国へ帰国などできるものではない。もし帰国すれば、すぐに公安に拘束されて、二度と出国できないのが通常である。
そうであれば、王氏はなぜ自ら帰国し、全く拘束されることなく再び出国できたのか。この点から見ても、王志安氏が「中共に認められた、特殊な身分」である可能性が高いことになる。
「性被害を受けた少女」を冒涜する非情ぶり
王志安氏が、これまでにSNSを通じて表明してきた言論のなかで、中国民衆の意思に反し、中共当局に同調する内容のものは非常に多い。
例えば、以下のような内容である。
2012年、浙江省の「温嶺藍孔雀幼児園」の教師による児童虐待事件は、世論の反発と非難を巻き起こした。しかし、王氏は「それは虐待ではない」と主張している。
2013年、湖南省永州市に住む唐慧さんの娘・楽楽さん(11歳)がレイプされ、しかも売春を強要される凶悪事件が起きて、世間に注目された。
その母親である唐慧さんは、正義が実施されることを求めて100回以上陳情をした。ところが、逆に逮捕されたばかりか、不当判決により1年半にわたる労働改造を受けさせられた。
この件に関して、なんと王氏は「楽楽は、そもそも自分から男にちょっかいを出す不良少女だった」などと決めつけ、さらに「中共当局が、この件を立案しなかったのは正しい」と評した。
「鎖の女性は、救出されるべきではなかった」
2016年の前後、中国では14歳から16歳の女子生徒が校長や教師、地方公務員らを相手に「売春させられる」という信じ難い事件が相次いだ。
こうした異常事態を前に、多くの弁護士や学者は少女たちを守るため、英米仏の基準に従って「女性の性交同意年齢を14歳から16歳に引き上げるよう」中共当局に求めた。
しかし、王志安氏は「今は生活も良くなってきているし、少女の月経開始の時期は昔よりも早い」などと述べて、女性の性交同意年齢を「12歳、または13歳に引き下げるべきだ」という暴論を呼び掛けた。
さらに昨年1月、世界中を驚かせた江蘇省の「鉄の鎖の女性」事件について、王氏はこのように論評している。
「鎖につながれた女性は精神病患者である。女性の夫である董志明氏は、精神病患者を引き取って世話をした。それは善行であるから、夫が処罰されるべきではない。鎖につながれた女性は、救出されるべきではなかった」
以上が王志安氏による、あまりにも中共当局に同調した「異常な言論」のごく一部である。
「毒のある人物」の正体は、暴露されるべき
この王志安氏について、独立系コラムニストの諸葛明陽氏は「彼が、中共が海外に派遣したスパイであろうが、自身の利益のために親共になっているのであろうが、いずれにしても、毒のある人物であることは間違いない。だから、彼の正体は暴露されるべきだ」と語っている。
また、中国時事評論家である李沐陽氏は、自身の新聞報道セルフメディア「新聞看点」のなかで、次のように明かした。
「王局志安(王志安)は、台湾の国家安全局によってブラックリストに載せられている中共の高級スパイだ。台湾の情報筋から私に、その確認がとれたと告げられた」
このことについて、大紀元記者(李凌)が再度、李沐陽氏に確認したところ、李氏は「この情報を私にくれた台湾の友人は、古くからの付き合いがあり、信頼のおける人物だ」として、情報の信憑性が高いことを述べた。
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