このほど、中国江蘇省のある病院の定期検査で希少血液型「P型」の保有者が発見された。この関連ニュースは、SNSのホットリサーチ入りした。
中国メディア「現代快報」6日付によると、この保有者の血液サンプルから、世界でもこれまでに確認されたことのない遺伝子配列まで発見されているという。
目下のところ、中国で記録されているP型タイプの保有者はわずか10数人。同じ血液型の検出頻度は「100万人に1人未満」とされている。
特殊血液型をとりまく「中国の特殊な事情」
しかし、本来は珍しいだけのニュースでも、それが中国で発見されたとなると「特殊な事情」が加わってくるのである。
これに関連するニュースが出ると、ネット上には「この人、まさか消されないだろうな」と懸念するコメントが続いた。
つまり今の中国において、希少な血液型の人がいれば「それを狙われて、臓器狩りのターゲットになるかもしれない」という、日本ではありえないような話が本当に飛び出すのである。
つまり「この人、消されないだろうな」とは、ある日突然、その人が理由もなく失踪し、しばらく経ってから「変死体」で見つかる、ということなのだ。
そのほか希少血液型は、以前ならば珍しいだけだったが、今では「その保有者の命が心配だ」「胡鑫宇を思い出す」といった、身の毛がよだつようなコメントも殺到している。
「隠蔽したい真実」があるから隠蔽する
「胡鑫宇(こきんう)事件」とは、江西省鉛山県で2022年10月に学校から失踪した15歳の高校生・胡鑫宇さんが2023年1月28日、学校近くの森の中で変死体となって発見された事件である。
地元警察は、本人の意思による「首吊り自殺」と断定し、強引に幕引きをはかる記者会見まで行った。
しかし、遺体発見時の状況証拠などに矛盾点が多いことから、真実を隠蔽しようとする地元警察ぐるみの、臓器収奪目的をふくむ「他殺」の疑いが濃厚であるとみられている。
ネット上では当時、胡鑫宇さんの血液型はRh陰性(マイナス)であり、俗に「パンダ血」と呼ばれるような希少な血液型であったため「臓器狩りの被害に遭ったのだ」という「噂」が流れていた。
胡鑫宇さんが本当に特殊な血液型であったかどうかもふくめて、その「噂」の真偽は確認できない。
しかし、明らかに不審な点が多い案件でありながら警察が「自殺」と決めつけ、その両親まで外部と接触できない監視下に置くなど、あまりに異常なことが多すぎる事件であった。そのため、胡鑫宇さんが「狙われて、殺された」とする疑惑は、確実に残っている。
さらに「臓器狩り」との関連性が疑われるのは、それが中共政府のもとで行われている凶悪犯罪である以上、地元警察が「自殺」と決めつけて隠蔽すること自体、そこに「当局が隠蔽したい真実がある」ことを浮き彫りにしているからだ。
「臓器狩り」は、オンデマンド殺人
この「胡鑫宇事件」をきっかけに、多くの中国市民は、中共による「臓器狩り」の闇について一層リアルに信じるようになった。
それ以来、学生の不可解な失踪や死亡事件が起きるたびに「第二の胡鑫宇か?」という疑いの声が、必ずといっていいほど上がっている。
「臓器狩り」とは顧客の注文に応じて適合する臓器を調達してくる、言わば「オンデマンド殺人」である。それを中国共産党が、国家ぐるみで今もやっているのだ。
特殊な血液型をもつ人は「臓器狩り」のターゲットになりやすい。
そのことは今の中共中国において、「第二の胡鑫宇か?」と同様に、中国人の誰もが「リアルに思う懸念である」と言ってよい。
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