頻発する集合住宅のガス爆発事故 噴き上がる黒煙、窓ガラスも吹き飛ぶ=中国 遼寧

2024/01/16 更新: 2024/01/16

中国における「被害規模の大きいガス爆発事故」は、なぜか以前から異常に多かった。

今年に入ってからも同じく、遼寧省では集合住宅でのガス爆発が相次いで起きている。

遼寧省:瀋陽市「噴き上がる黒煙と炎」

今月10日午後、遼寧省瀋陽市の集合住宅で漏れ出たガスにより、火災をともなう爆発事故が起きた。

爆発現場を捉えた映像によると、激しい炎が出窓の部分にまで燃え広がり、その黒煙が上の階にまで噴き上がっている。燃え続ける出窓からは、何かの燃えた破片が絶えず地上に落ちていく様子も確認できる。

現地当局の発表によると、1人が負傷。爆発は、火元となった部屋の住民が、ガスの操作を誤って起こしたものとされている。

 

(ガス爆発により、集合住宅の部屋から出火。黒煙を上げながら、激しく燃えている)

 

遼寧省:阜新市「爆弾かと見まごうほど」

この瀋陽市でのガス爆発事故の前日(1月9日)にも、同省阜新市の集合住宅で工事中にガス爆発が発生、火災になった。この事故で工事関係者が1人負傷している。

現場を映した爆発後の画像を見ると、すさまじい爆風によって吹き飛ばされたのか、集合住宅の窓ガラスのほとんどがなくなっている様子が確認できる。その被害は甚大であり、爆弾が落ちたかと見まごうほどだ。

 

(遼寧省阜新市の集合住宅で起きたガス爆発火災事故。多くの窓ガラスが吹き飛んでいる)

中国では近年、集合住宅や飲食店などで「重大なガス爆発事故」が多発している。

これにより、店内で飲食していた客だけでなく、付近の住民や通行人などもふくむ多くの市民が巻き添えになり死亡した。数百メートル離れた民家でも、爆発の衝撃や爆風で窓ガラスが割れるなどの被害が出ている。

こうしたガス爆発事故の防止策として、ある地方の当局が、飲食店の料理人に「消火器を、ひもで体に吊って調理する」という不可解な指示を出しているが、その効果があったとは報告されていない。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。
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