韓国のサムスン電子は1月17日、通話の内容を複数の言語に同時通訳する機能を搭載した新型のスマートフォンを発表した。同時通訳には人工知能(AI)を用いる。米調査会社のIDCによると、2023年のスマートフォン世界出荷台数でアップル社が13年ぶりに首位の座を奪還しており、サムスンは新機種で対抗する姿勢だ。
サムスンが発表した新機種は「Galaxy S24」シリーズで、新しいフラッグシップ商品として、Galaxy S24、Galaxy S24+そしてS24 Ultraの3機種がある。これらは通話の同時翻訳など様々な新機能を搭載したハイエンド・スマートフォンだ。
主な改善点は端末内部にあり、AI機能の強化に焦点が当てられている。実装された同時通訳機能は、13の異なる言語をサポートし、リアルタイムで通訳できる。また、画面を分割して対面での会話をリアルタイムで文字に変換する「Interpreter」、通話やテキストメッセージのリアルタイム翻訳機能「Live Translate」など、独自のAI機能も搭載する。
サムスンは現在「オンデマンド」AI、つまりクラウドを介さず、端末上で直接AIワークロードを実行する機能に注力している。
サムスンが新機種を発表する発表する2日前、米調査会社IDCは最新のレポートを発表した。それによると、2023年にはアップルのスマホが市場シェアの20%を占め、サムスンは13年間守ってきたスマートフォン販売台数一位の玉座から転落した。
2023年通年のサムスンの市場シェアは19.4%で、中国のシャオミ、オッポ、トランジオンが僅差で続いている。
昨年の中国スマートフォン市場全体の出荷台数は3.2%減の11.7億台で、10年ぶりの低水準となった。IDCの統計によると、昨年のサムスンスマホの出荷台数は13.6%減少し、iPhoneの出荷台数は3.7%増加した。
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