Nette Noestlinger
[ブリュッセル/サラエボ 21日] – 欧州連合(EU)首脳会議は21日、バルカン半島のボスニア・ヘルツェゴビナとEU加盟交渉を開始することで合意した。ただ、交渉に先立って改革を一段と進める必要があると強調した。
EUは2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、EU周辺国の情勢が外部勢力によって不安定化する危険性を挙げていた。
EUのミシェル大統領はX(旧ツイッター)に投稿し「EU加盟に向けた重要な一歩だ。今後も懸命な努力を続ける必要がある」などと述べ、ボスニアに対して司法制度や選挙など民主主義の仕組み、経済構造の面で改革を進めるよう求めた。
加盟条件を達成するには一段の改革が求められており、実現までに何年もかかる可能性がある。
ただ、今回のEU首脳合意はボスニアで歴史的な一歩として広く受け止められている。旧ユーゴスラビア内戦終結から約30年が経った今も、ボスニア・ヘルツェゴビナでは民族対立や分離の脅威が残る。EU加盟によって不安定な状況を乗り越えられるのではないかという期待が高まっている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。