バイデン氏、中国製鉄鋼関税3倍に引き上げ 中共の過剰生産念頭

2024/04/18 更新: 2024/04/18

現地時間17日、バイデン米大統領は中国共産党の不正な貿易慣行に対抗し、中国産の鉄鋼・アルミニウムに対する制裁関税引き上げを表明した。鉄鋼大手USスチールについて、「完全なアメリカ企業であり続けるべきだ」と明言した。

バイデン氏は16日に大統領選の激戦州であるペンシルベニア州での遊説を開始し、17日に同州の「鉄鋼の町」ピッツバーグを訪れ、トランプ前大統領が中国の特定の鉄鋼とアルミニウム製品に課した関税を25%に引き上げるよう、米通商代表部に呼びかけた。また、日本製鉄による大手鉄鋼メーカー、USスチールの買収計画に関して、USスチールは1世紀以上にわたって米国を代表する鉄鋼会社であり、国内で所有・運営される米国鉄鋼会社であり続けるべきだと表明した。

2018年、当時のトランプ大統領は通商拡大法(Trade Expansion Act)232条に基づき、一部の鉄鋼輸入品に25%、一部のアルミニウム輸入品に10%の関税をかけると発表した。

新アメリカ安全保障センターのシニア客員研究員・レイチェル・ジーンバ氏は、バイデン政権は、中国の鉄鋼製品に現在25%の関税がかけられている一方で、7.5%の関税しかかけられていないものがある理由を審査していると明かした。

17日、米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長のジャレッド・バーンスタイン氏はCNBCに対し、「もし我々が何もしなければ、最も重要な産業のひとつ、大統領が米国経済の屋台骨、国家安全保障の岩盤と呼んでいるものを危険にさらすことになる」と語った。

中国共産党税関のデータによると、中国は第1四半期に2580万トンの鉄鋼を輸出し、前年同期比30.7%増と2016年以来の高水準となった。

清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。
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