カナダで行われた外国の干渉に関する公聴会において、トルドー首相が証言した。首相は中国共産党の選挙干渉を否定しているものの、証言や証拠が示すところによれば、中国共産党がカナダの選挙に影響を与えた可能性が指摘されている。
公聴会で、カナダ安全情報局(CSIS)が首相官邸に提出した機密文書が公開され、それによれば、中国共産党は過去2度の選挙で密かに干渉していたことが示されている。
しかし、公聴会でのトルドー首相の証言では、中国共産党の干渉が選挙結果には影響を与えなかったという立場が明らかにされた。
トルドー首相は、「私は中国共産党の指導者たちに、カナダの民主的プロセスへの干渉を止めるよう伝えた」と述べた。
2021年の総選挙の際には、中国共産党は反共産党的な立場を取る保守党の候補者たちを標的に、誹謗中傷のキャンペーンを行っていたとされている。この中には、前保守党党首のオトゥール氏や前連邦議会議員のチャオ・ジンロン氏も含まれていたと言われている。
オトゥール前党首は次のように述べている。「2021年の選挙では、5~9の議席が外国の干渉により影響を受けた可能性があると考えられる」
さらに、報告書には、2019年の自由党の党内選挙において、トロントの中国領事館がバスを用意し、留学生たちを投票場所へと運び、元自由党員であるドン・ハンペン氏を支持するよう仕向けていたと記されている。しかし、ハンペン氏に対する調査は行われていない。
また、報告書では、カナダが外国の介入にどう対応しているかについて、ファイブアイズの他の同盟国と比較して遅れがあると指摘されている。現在に至るまで、カナダは外国代理人を登録する制度を導入していない。
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