在米中国大使館、TikTok禁止法案に対しロビー活動 超党派議員が反発

2024/04/19 更新: 2024/04/19

在米中国大使館が中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を禁止する法案に反対するロビー活動を行ったと報じられたことに対し、超党派の議員が憤りを表明した。

中国共産党の動きは、ソーシャルメディア・プラットフォームを共産主義の支配から解放するためにTikTokを売却することの重要性を示していると述べた。

米ポリティコが17日に報じたところによると、中国大使館は親会社バイトダンスがTikTok法案に反対するロビー活動を行うため、議会スタッフと面会したという。この法案は、同アプリを「敵大国の企業」以外に売却しないかぎり、米国内での同アプリ配信を禁止する内容が盛り込まれている。超党派の支持を得て下院を通過し、現在上院で審議中だ。

上院情報特別委員会の指導者にとって、中国大使館の行動は、中国共産党がTikTokをアメリカでの影響力活動のための「戦略的資産」と見なしていることを示している。

民主党のマーク・ワーナー上院委員長はエポックタイムズに寄せた声明で「私は中国企業が法律により中国共産党に従属していることを何度も警告してきた」と述べた。

さらに習近平が「この時点で、TikTokの売却を阻止することに多大な投資をしていることは驚くべきことではない。この法案が、アメリカの情報とTikTokの潜在的な悪意ある影響力を中国共産党の手から引き離すことを意味するからだ」と付け加えた。

共和党のマルコ・ルビオ副議長も声明の中で、「中国大使館のロビー活動は、中国共産党が米国に影響を与えるための戦略的資産としてTikTokを守るという、彼らの真の意図を明らかにしている」と強調した。同氏は2月、外国の敵対勢力に隷属する、あるいは所有するソーシャルメディア企業に制裁を課す法案を提出している。

一方、管轄委員会である上院商業委員会では、TikTok法案が勢いを増している。

17日の夕方、マリア・キャントウェル委員長は、TikTok法案を支持する声明を発表した。同氏は、買い手が取引を完了させるのに十分な時間を確保するために、売却期間を6か月から1年に延長する上院版の修正案を支持すると述べた。下院は20日に修正案を採決する予定だ。

TikTok法案を提出したマイク・ギャラガー下院議員も中国大使館のロビー活動は、TikTok売却の重要性を示していると強調。

「中国共産党は、アメリカ人に影響を与え、スパイできるようにするため、TikTokを現在の所有構造のまま米国に残すことに必死だ。中国共産党がプラットフォームの管理を保持しようとするほど、なぜ私たちがTikTokを中国共産党から離脱させる必要があるかを示している」とエポックタイムズの取材に答えた。

下院外交委員会のブライアン・マスト議員も同意見だ。

「不快な真実は、中国共産党が隙あらば我々をスパイしようとしていることだ」と強調。習近平は「バイトダンスにTikTokを通じて収集したデータを引き渡すよう強制し、そのデータをアメリカ人を標的にするために使用するあらゆる手段を持っている。

中国がアメリカ人のデータへのアクセスを維持するために、我々の法案を廃案にするよう上院民主党議員に働きかけても何ら不思議なことはない」と述べた。

対中強硬派として知られるリック・スコット議員やジョシュ・ホーリー議員ら数名の上院議員によれば、中国大使館から事務所への接触はないという。

「私は適切なターゲットではないかもしれないが、中国大使館が誰と会っているのか知りたい。これはすべて公開されるべきだ」とホーリー氏は述べた。

Terri Wu