衛星分析によると、中国の82の大都市で地盤沈下と地下水の枯渇が見られ、中国の領土の26%が100年以内に海平面以下になるという。
地盤沈下と気候変動の結果、1世紀以内に中国沿岸都市の住民の10分の1が海面下で暮らすようになる可能性があると、4月19日付の科学誌『サイエンス』に発表された。
中国北京大学と華南師範大学の研究チームは4月19日、国際学術誌「サイエンス」に発表した論文で、「中国都市の45%が年間3ミリ以上沈下しており、16%は沈下速度が年間10ミリを超えている」と明らかにした。一部の都市の沈下速度は年間22ミリに達し、深刻な状況だった。
これは、海面上昇、地下水の枯渇、大都市の建物の重量を地面が支えきれなくなっていることが原因である。 研究者たちは、欧州宇宙機関(ESA)が運用する地球観測衛星センチネル1号(Sentinel-1)を使って、2015年~22年の中国主要82都市の標高変化を分析した。
2020年には、中国の領土の約6%が標高差で海面下にある。この傾向が続けば、今後100年以内に中国全土の約26%が海面以下になると研究者は警告している。
また、「中国の人口の約29%が危険地域に住んでいる」とし、「都市の沈下を防ぐための防護措置がとられなければ、深刻な問題が生じるだろう」と付け加えた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。