4月24日から、アントニー・ブリンケン米国務長官が中国を訪問している。この訪問は、ロシアとウクライナの紛争における中国の役割と国際的な安全保障問題に焦点を当て、米中関係の新たな動向を示すものである。

訪問中、アメリカが中国の主要銀行に対する制裁を検討していることが明らかにした。この動きは、中国のロシアのウクライナ侵攻への支援を巡る緊張が高まる中で行われている。

4月23日に開始されたブリンケン長官の中国訪問は、中国共産党がロシアのウクライナ侵攻を支援する動きを抑止するための措置として、中国の主要な銀行に対する制裁を検討していると報じられている。

米国務省の発表によると、ブリンケン長官は24～26日の日程で上海と北京を訪れ、中国共産党のトップとの間で、両国関係、中東情勢、ロシアとウクライナの対立、南シナ海および台湾海峡の安全保障問題などについて協議する予定である。特に、中国がロシアのウクライナ侵攻を支援しているという問題に関しては、意見の相違が顕著である。

米国、中国銀行に制裁を検討

ウォール・ストリート・ジャーナルは、アメリカは中国の複数の銀行に対する制裁を計画しており、その内容には国際金融システムの使用停止や、国際貿易で広く流通するアメリカドルの取引禁止などが含まれていると報じている。これは、中国企業がロシアの軍事輸出を支援している行為に対する米国の対抗措置である。

情報源によると、中国共産党が外交的なアプローチを通じてロシアへの軍事支援を停止しない場合、中国の金融機関への制裁が検討される可能性がある。

ブリンケン国務長官は、中国がロシアに対して工作機械、半導体、その他の軍民両用可能な製品を供給しており、これらがロシアの国防産業の再建に寄与していることを繰り返し公に非難している。

対ロシア制裁と中国の軍事援助

2022年2月のロシアのウクライナ侵攻時には、西側諸国の制裁と輸出禁止措置がロシアの防衛産業に大きな影響を与えた。

多くの分析によると、中国共産党の支援がなければ、北朝鮮やイランからの限定的な武器供給だけでは、ロシアとウクライナの戦いの状況は大きく変わっていた可能性が高い。

ワシントンのシンクタンクであるCSISの報告によると、習近平とプーチンが昨年3月に会談した後、中国からロシアへの軍民両用可能な重要品目の輸出が急増し、月数千件から約3万件にまで増加した。

これにはヘリコプターの部品、ナビゲーションシステム、飛行機や武器の精密部品などが含まれており、戦車、ミサイル、ドローンの製造に使用されている。

一方で、ウクライナ軍は西側諸国からの援助を待ちわびている。23日には、ロシア軍がウクライナ東部の村を占領することに成功したと報じられた。報道によれば、ロシア軍はアフディフカの近くで、たった10日間で前線を5キロメートルも前進させたという。