米国のトランプ前大統領は、2024年大統領選に無所属で出馬しているロバート・ケネディ・ジュニア氏の気候やエネルギーに関する進歩的な姿勢を批判し、同氏への投票は「無駄な抗議票」だと述べた。
トランプ氏はSNSで、ケネディ氏は「民主党の仕込み」であり「バイデン氏の再選を助けるために配置された急進左派だ」と投稿した。
「ケネディ氏に投票することは、本質的に無駄な抗議票だ。どちらに傾くかわからないが、共和党員がケネデイ氏の真相を知ったときのみ、民主党に不利に働く。ケネディ氏は銃反対派であり、*グリーンニューディール詐欺師を保守的に見せる極端な環境保護主義者であり、大がかりな課税主義者であり、国境開放の擁護者であり、反軍隊・退役軍人だ」
別の投稿では「私はニューヨークで暮らしていたとき、ケネディ氏がクオモ州知事を説得し、環境保護に取り組むのを見た」とも指摘し、「私はケネディ氏よりもバイデン氏を選ぶだろう」と付け加えた。
ケネディ氏は長年、環境問題に取り組んできた弁護士で、天然ガス輸出の永久禁止を求めるなど、いくつかの環境政策ではバイデン政権と方向性が同じだ。
いっぽう、トランプ氏の発言に対してケネディ氏は「荒唐無稽」だと反論。X(旧ツイッター)に「私と対面することに慌てることはない。こうした発言は討論会で解決されるべきものだ」と述べた。
「ケネディ家の異端児」の異名を持つケネディ氏は当初、民主党の候補者指名獲得を目指していたが、民主党全国委員会(DNC)が現政権への挑戦を認めず、「予備選を操作」していると主張。昨年10月に、無所属で2024年の大統領選に出馬すると表明した。
先週発表されたキニピアックの世論調査によると、ケネディ候補への支持率は16%で、トランプ氏とバイデン氏はそれぞれ37%で拮抗している。
*グリーンニューディール:再生可能エネルギーや地球温暖化対策といった「グリーン経済」に投資することで、環境問題の解決を目指すとともに、新たな雇用や経済成長を生み出そうという経済刺激策。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。