中国に対し口をつぐむ上川外相、范雲濤教授失踪問題で答弁逃れ

2024/05/01 更新: 2024/05/01

亜細亜大学范雲濤教授(61歳)=中国籍=が昨年2月に中国へ一時帰国した後、行方不明になっている。

学術界や人権団体からは、中国のこのような行動が国際的な学術交流に対する重大な妨げになるとの懸念が示され、政府に対してもっと積極的な対応を求める声が高まった。日本政府が今後どのようにこの問題に取り組むのか、注目が集まっている。

松原仁氏(衆議院議員)は24日の衆院外務委員会で、上川陽子外相に対し、范雲濤教授の失踪について外務省の対応を問いただした。上川外相へ質問の中で、松原氏は范雲濤教授の失踪について具体的な対策と政府の関与の明確化を3回要求したが、上川外相は口をつぐみ「ノーコメント」という態度を取り続けた。

エポックタイムズによると、中国は海外に在住する学者のブラックリストを作成しており、該当者が渡航すれば事情聴取や拘束のリスクがある。

この問題について林芳正官房長官は、「長年にわたり、わが国の大学で教職に就かれている方であり、同教授の人権にかかりうる事案であるため、関心を持って注視しているが、事柄の性質上、詳細なコメントは控えたい」と述べ、具体的な対応は公表していなかった。同様に、上川外相も事案の性質から詳細なコメントを差し控える立場をとった。

松原氏は、教授の失踪が人権問題であると認識しているならば、外務省は中国に明確に抗議すべきだと指摘し、外務省の対応が不十分であると批判した。

「いつもながらがっかりする答弁でした」「中国に対して明確な抗議をしないことは、日本の国益にもかないません。沈黙することは日本の問題だと思います。毅然とした態度で対処してほしい」と指摘した。

上川外相は、ノーコメントで答えることを繰り返し、松原氏が「日本の外務要人としてノーコメントというのはふさわしくない」「これ以上は答えられませんか。岸田政権のやり方でできない、できるなら答えてください」と3度質問したにもかかわらず、上川外相は「事柄の性質上、コメントを差し控えさせていただきます」と述べて、答弁を終了した。

徐天睿
エポックタイムズ記者。日米中関係 、アジア情勢、中国政治に詳しい。大学では国際教養を専攻。中国古典文化と旅行が好き。世界の真実の姿を伝えます!
関連特集: 外交