報道の不自由ランク付け 中共が拘留する記者の数が世界で最も多い=国境なき記者団

2024/05/07 更新: 2024/05/07

5月3日、「世界報道自由デー」に合わせて、国境なき記者団が報告書を公開した。この報告書では、中国が世界で最も多くの記者を刑務所に送っている国であることが明らかにされている。専門家たちは、中共(中国共産党)が自由を抑圧し、言論の自由を奪い、中国国内だけでなく世界にも悪影響を及ぼしていると警告している。

国境なき記者団のアレクサンドラ・ビエラコフスカ氏は、同日米国の放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)に対し、中国は記者の拘留状況を改善するどころか、依然として世界で最も多くの記者を拘留している国だと述べている。現在119人の記者が拘留されており、その中には香港の記者10人が含まれていると報告した。

シドニー工科大学の副教授である馮崇義氏:「習近平が権力を握って以来、彼は国内の市民社会やNGOを根絶し、国家安全保障と公安の職員を重視し、大規模かつ体系的な権力の乱用を許している。これにより、当局は自由に人々を逮捕し、記者を調査することが可能になている」

2020年、武漢で新型コロナウイルス(中共ウイルス)の感染が広がった後、市民ジャーナリストの方斌氏はビデオを通じて当時の実際の死亡状況を世に知らせ、その結果、当局から「問題を起こす意図がある」として3年間の刑罰を受けた。同様に、弁護士の張展氏も疫病に関する報道が原因で4年の刑に今も服している。

国境なき記者団の最新の報告によれば、180の国と地域を対象とした中で、中国の報道の自由度は172位と低い位置にある。この報告書では、世界で最も多くの記者が投獄されていること、そして中共が厳格な検閲と監視を行い、いわゆる「敏感な」情報の流出を徹底的に防いでいると指摘している。

福州のネット作家の范燕瓊氏は次のように述べている。

「言論の自由が徐々に制限されていると実感している。私が執筆した書籍は当初、香港での出版が予定されていたが、現在では香港の出版社も躊躇している状況だ。私はWeChatアカウントを2つ持っており、そのうちの1つはペットや風景の写真を共有するためのものだが、政治的な発言をしようとするとすぐに発言禁止処分を受ける。このアカウントも度々ブロックされている」

馮崇義氏は、中共の情報隠蔽が重大な災害を引き起こす可能性があると警鐘を鳴らしている。

「特に新型コロナウイルス(中共ウイルス)については、2019年の終わりから2020年の始まりにかけて、ウイルスが初めて確認された時点ではまだ完全に抑え込むことができた。にもかかわらず、党の指導部は情報を徹底的に隠し、新年の祝賀行事や全国人民代表大会の開催を優先し、国の繁栄をアピールしようとした。その結果、世界的な大惨事を招いてしまった」

その当時、新型コロナウイルスの存在を世に知らしめた李文亮医師は、武漢市の当局によって厳しく叱責され、後にウイルスに感染し死亡した。

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