北京にある清華大学が4月下旬に創立113周年を迎え、記念イベントには多数の卒業生が参加した。しかし、学校周辺のレストランで食事をした120人以上の卒業生のうち、少なくとも102人が嘔吐、下痢、発熱などの食中毒の症状を訴えた。
最近中国のネット上で広がっている清華大学の「全卒業生および在校生への提言書」によると、4月26~28日にかけて開催された創立記念日イベントに参加した多くの卒業生が、近くの広東料理店で食事をした後に、発熱、嘔吐、下痢、腹痛、倦怠感、筋肉痛などの症状を訴えている。5月1日の夜には、102人にこれらの症状が出て、10人以上が長期入院が必要だ。
この提言書は5月1日に作成され、清華大学の材料科学部1989年卒業生、化学工学部2000年卒業生、コンピュータ科学部2004年卒業生、そして校内ハンドボールチームの129人の卒業生が署名した。
5月5日の中国大陸のメディア報道によると、この食中毒事件は北京市の市場(しじょう)監督管理局に報告され、北京市海淀(かいでん)区の疾病予防管理センターが調査を開始した。
しかし、卒業生らからは「発言が制限されている」との声が聞かれる。
中国共産党(中共)の党首、習近平が5月5~10日にかけてヨーロッパを訪れ、その最初の訪問先はフランスだった。習近平がフランスに足を踏み入れた日、複数の人権団体がデモを行い、習近平の訪問に対する抗議と中共の圧政を糾弾した。
フランス訪問の前日には、国際人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が声明を発表し、フランスのマクロン大統領に対して、習近平の訪問時に中共政府の人権侵害と弾圧の増大が仏中関係に及ぼす悪影響をはっきりと指摘するよう要請した。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、習近平の指導のもとで中共による人権侵害が悪化していると報告している。具体的には、新疆ウイグル自治区のウイグル族を含む少数民族が大規模に拘束され、強制労働や文化的抑圧を受けていること、香港では不正な法律によって自由が奪われていること、そして中国全土で異なる意見を持つ人々が厳しい弾圧に遭っていることが挙げられている。
また、5月4日には「フリー・チベット」を支持する人々が、パリの象徴である凱旋門前で抗議の横断幕を掲げ、中共の民族浄化政策を強く非難した。
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