中国北京にある名門・清華大学で27日、厳格なゼロコロナ政策に反発する数千人の学生が「民主と法治、表現の自由」などのスローガンを連呼し抗議活動を行った。同様の動きは中国各地の大学に広がり、1989年の天安門事件以来最大規模となっている。
SNS上の動画では、清華大学の食堂前に学生らが集まり「民主と法治、表現の自由」を連呼する場面が見られた。別の動画では、女子学生がスピーチで「ここで声を上げなければ、一生後悔する」と訴えた。
教員らしき人物が「解散して!(事態を)コントロールできなくなる」と学生に自制を求めたが、応じる者はいなかった。
抗議活動は中国各地の大学で行われている。北京大学、中央美術学院、中国政法大学、南京大学など50以上の大学で学生集会が開かれ、通常の暮らしを取り戻すとともに、民衆に覚醒するよう訴えた。
中国傳媒大学南京分校では、校長とされる人物がメガホンを手に「君らはいつか(デモ参加の)代償を払うことになるぞ」と脅したが、学生からは「その代償を払うのは国家だ」と切り返された。
今回のデモは天安門事件以来、最大規模となった。1989年5月、民主化を求める学生運動が勃発し、全国の大学生が北京天安門広場前に集まった。デモ活動は、やがて一般市民も参加する大衆運動へと発展した。6月4日、中国共産党政権は武力弾圧に踏み切り、多数の学生や市民が犠牲となった。それ以降、共産党は学生運動に神経を尖らせている。
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