アメリカ社会 国議会議事堂襲撃事件は、何かが背後にあると感じさせる

米議会議事堂襲撃事件で解雇された保安官、約40万ドルの和解金を受領

2024/05/14 更新: 2024/05/14

2021年1月6日、自身の行動によりワシントンで解雇された副保安官は、テキサス州ベクサー郡から多額の和解金を受け取った。

ベクサー郡保安官事務所の警部補であったロクサーヌ・マタイ氏は、前雇用主に対する訴訟の後、和解に至り、39万5000ドルを受け取る運びとなったと、マタイ氏の代理人であるマーク・アンソニー・サンチェス弁護士がエポックタイムズに対して述べた。

「私たちは和解に大いに満足している」とサンチェス弁護士はエポックタイムズに語った。「和解はマタイさんの正当性を証明するものである」と付け加えた。

マタイ氏は声明の中で、「この困難な試練の間、私の弁護士と数え切れないほどの人々の揺るぎない支援に深く感謝している。この和解は、私に個人的な安心をもたらすばかりでなく、不当解雇は許されないという力強いメッセージを送るものである」と述べた。

ベクサー郡の広報担当者モニカ・ラモス氏は、エポックタイムズの電子メールに、同郡の保険会社が和解を決定したことを明らかにした。

ラモス氏は「ベクサー郡は一貫して差別や報復を否定している」とし、「保険会社の和解決定は、ベクサー郡側の過失や責任を認めるものではない」と述べた。

2021年1月6日、マタイ氏はドナルド・トランプ大統領がワシントンD.C.で行った集会の写真とビデオを投稿した。その集会は米議会議事堂襲撃事件が発生する直前に行われたものだった。集会後、マタイ氏は議事堂に向かった。彼女はその投稿にキャプションをつけ、「素晴らしい一日だった!」などとコメントをした。

郡の立場に立つベクサー郡保安官のハビエル・サラザール氏は翌日、マタイ氏が二度と保安官事務所の建物に立ち入ることがないようにするつもりだと語った。また、マタイ氏が憲法修正第1条の権利を行使することは許容されるが、犯罪が行われた以上、彼女は立ち去るべきだと述べた。

しかし、マタイ氏が議事堂に入ったことは示されておらず、起訴もされていない。彼女は午後3時ごろにその場を離れ、その場所からはドアも窓も見えず、誰かが議事堂の壁をよじ登るのを見たが、違法行為であるとは思わなかったと述べた。

エポック・タイムズが調査した文書によると、保安官事務所は2021年6月、マタイ氏が犯罪の報告を怠り、保安官としてふさわしくない行動を取ったと判断し、彼女の職務を解いた。

仲裁人は、議事堂周辺にいたとき、マタイ氏が「違法行為」(不法侵入、バリケードの破壊、塀をよじ登る人々、足場の設置)を見ていたことを知っていたか、知るべきであったという理由で、彼女の解雇を支持した。

仲裁人によると、催涙ガスとその後の夜間外出禁止令は不安の兆であった。彼女のソーシャルメディアが、彼女の写真、ビデオ、コメントを一般に広めた。そして、ベクサー郡保安官事務所の職員として、彼女が最後にいるべき場所、滞在すべき場所、戻るべき場所は、このいわゆる「集会」の場所であった。

マタイ氏は2022年、憲法上の権利を侵害されたとして訴訟を起こした。 彼女はトランプ支持派の集会に参加する許可を上司から得ており、大統領を支持する平和的なイベントに参加することを望んだ「遵法市民」であると述べた。

訴えによると、マタイ氏は、自分が「歴史の目撃者」であり「後世のために記録を残したい」と考えたため、ビデオや写真を記録したという。

「マタイ氏は謝罪することなく堂々と、合法的かつ憲法で保護されたトランプ大統領支持を、直接、そしてソーシャルメディアを通じて表明し、示した」と声明は述べている。

1月6日にホテルの部屋に戻り、議会議事堂で起きていることを目にしたとき、マタイ氏は「衝撃を受け、愕然とした」と訴えている。

2023年にベクサー郡当局はこの訴訟を却下しようとしたが、審理を担当した連邦地裁判事であるザビエル・ロドリゲス氏によって却下された。 ロドリゲス氏は、「マタイ氏が連邦訴訟を起こす権利を放棄していない」から、「郡当局の却下要求を拒否」と裁定した。

4月、ベクサー郡委員裁判所は、外部の保険会社に10万ドルを支払い、その保険会社が弁護を引き受けることを承認した。郡によると、これは保険契約の免責金額であるため、残りの和解金は保険会社が負担することになる。

「本件の解雇は政策に合致しており、仲裁人によって支持された。和解の決定はベクサー郡保安官事務所の管轄外で行なわれた」と同郡保安官のサラザール氏はエポックタイムズに電子メールで語った。「政府には何ら過失はない。 私は我々の行動を支持している」と語った。

 

メリーランド州に拠点を置く大紀元のシニアリポーター。主に米国と世界のニュースを担当。
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