FBIと国土安全保障省(DHS)は、ISISやその関連テロ組織などの外国テロ組織が、6月のプライド月間に関連するアメリカ国内のイベントを狙う可能性があると公表した。
公表には、「ISISのような組織は、来る2024年6月のプライド月間に、関連した集まりの群衆増加を悪用しようとするかもしれない」と記されてる。FBIとDHSは、米国における「脅威環境の高まり」によって、テロの脅威は「複雑化」していると述べた。
両機関はテロの脅威は郵便物、直接の接触、またはインターネットによって、もたらされる可能性があると述べているが、詳細や具体的な内容を明らかにしていない。
ISISテロ組織がその銃撃事件の計画に直接関与していたという証拠は見つかっていないが、銃撃犯のオマール・マティーンは、事件発生後に911(警察の相談窓口)にわざわざ連絡し、警察にISISへの忠誠を宣言したのだ。
DHSとFBIは、2023年2月にISIS関連の掲示板にLGBTグループの「成長と促進に対する暴言や集会」が含まれたことを挙げている。
FBIは、「そのメッセージでは、ISISの支持者に対して脆弱な目標への攻撃を呼びかけていた。(場所は)特定していなかった」と述べた。
2023年6月、FBIとDHSの情報によれば、ISISを支持する3人が、オーストリアでパレードを襲撃しようとし、その際に車両とナイフが使われたとされている。
両機関は、「潜在的な脅威活動」と呼ばれる「可能性のある指標」を明らかにした。これには、「建物、集会、イベントに対する異常な監視や関心」のほか、「イベントや会場でのセキュリティー対策に対する異常な、あるいは長期にわたるテストや調査」、オンラインや対面での暴力的な脅迫、セキュリティー関連の機器や人員の写真撮影などが含まれる。
FBIからの他の警告
法廷文書で、アレクサンダー・マーキュリオと名乗る男が、FBIの情報提供者に、自分の計画を話し、4月7日にテロを実行したかったが、当局によって阻止されたという。
FBIは当時発表した声明で、「被告はISISに忠誠を誓い、アイダホ州の教会に通う人々を襲撃しようとしたとされるが、本当に恐ろしい計画だったが、FBIの統合テロ対策本部によって探知され阻止された」と述べた。
FBIのレイ長官が先月、外国のテロ組織がアメリカへの「ますます懸念される」形の攻撃を企てていると発言した。レイ氏は、ISIS-Kを含むテロ組織によるアメリカ本土での攻撃を未然に防ぐ試みが行われていると指摘した。ISIS-Kはアフガニスタンとパキスタンを主な活動拠点とするISISの地方支部だ。
同氏はまた、イベントで「外国のテロリストたち、特にISISやアルカイダ、そして彼らの支持者たちは、声明やプロパガンダで、アメリカ国内及び西側全体のユダヤ人コミュニティに対する攻撃を再び呼びかけている」と述べた。
さらに3月24日のモスクワで起きたテロ攻撃に触れた。この攻撃はISISが実行したとされ、140人以上の命が奪われた。
レイ氏は「外国のテロリストによる脅威と、数週間前にロシアのコンサートホールで発生したISIS-Kのような、国内での組織的な攻撃の可能性が、今ではますます懸念されている。10月7日のハマスのテロとそれに伴う紛争は、将来にわたって過激化と動員への流れを生み出す原因となるだろう」と指摘した。
レイ長官は中国共産党(中共)が引き起こす脅威について警鐘を鳴らし続けてきた。今年になってからは特に、中共政権がアメリカのシステムを積極的に狙っていると繰り返し警告している。
中共のサイバー攻撃プログラムは、アメリカのサイバーセキュリティ体制を大きく上回っている。
今年初めに、レイ氏は「法の支配を基盤とする世界の安全と経済を脅かすために、中共は政府全体を動員している」と発言した。
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