1989年6月4日、「六四天安門事件」として歴史に名が刻まれたその日、天安門広場を中心とする北京市内では、民主化を求める学生や市民に対して、中国軍が実弾を発砲、また戦車で人をひき潰すなど、流血の大弾圧が行われた。
事件以来、「6月4日」は中国共産党当局にとって最もセンシティブ(敏感)な日となった。
35年が経つ今も、中共(中国共産党)当局は「天安門事件」に関連する話題をネット上で血眼になって監視し、国内外で犠牲者を追悼する活動を阻止しようと躍起になっている。
香港
中国共産党当局が締め付けを強めている香港では3年前から追悼行事が規制されている。
3日には事件の犠牲者を追悼するパフォーマンスを行ったとして芸術家の男性が一時拘束され、4日にも公園内で追悼活動をしていた日本人男性の身柄が香港警察によって一時拘束されている。
台湾
いっぽう、中共による浸透はひどくとも、華人に残された数少ない「自由の地」・台湾では今年も「天安門事件」の追悼集会が4日に開催された。
「中国本土や香港では追悼できない」ため、追悼の機会を求めて台湾を訪れる人も多く、主催した民間団体によると、今年は6千人以上が集まり、過去最多の来場数を記録したという。
追悼集会では事件が起きた1989年にちなみ、午後8時9分から「64秒間」におよぶ黙祷が捧げられ、地面に広げられた事件を表す「8964」の数字の上に、キャンドルを灯す市民の姿が絶えなかった。
集会では事件の経験者や民主活動家らによるスピーチのほか、事件当時の写真が会場に掲示されるなど、中共が行った国民に対する流血の大弾圧の残酷な事件の真相が、訪れる人の心を締め付けた。
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