景気低迷と地方財政難により、中国では各地の様々な業界で「賃金未払い」が発生している。
このほど、職員の給料を払っていない山東省の「路線バス」の会社は、全路線で一時的な運航停止を発表した。また、同市は清掃業者に対しても賃金未払いであるため、街はゴミの山だ。
25日、山東省済南市鋼城区(こうじょうく)の路線バス全路線で、一時的に運休を余儀なくされた。理由は、「特別な事情」ということになっており、具体的な運行再開についてはその時再度通知があるという。
その「特別な事情」について、現地メディア「斉魯晚報」は路線バス会社責任者の話を引用して、「1千人超の職員に対する賃金未払い(4か月分)と社会保険料未納(9か月分)のためだ」と報じている。
同責任者によると、現在、会社は赤字で、職員の給料や社会保険料の滞納額は月6千万元以上になるという。
同バス会社の運転手の一人は、「今年は1か月分の賃金しか支払われていない、年金も2022年からずっと支払われていない」と明かしている。
「斉魯晚報」によると、このバス会社は、2022年末や昨年4月にも今回と同様の運行停止事件が起きているという。
済南市では路線バスの運休に加え、街がゴミだらけになっているようだ。現地市民によると、市街地で働く清掃業者の給与が、9か月間も支払われていないため、街のゴミは収集されず、積み上げられたゴミの山が町の至る所でみられ、悪臭を放っている。
済南市の「苦境」をめぐるトピックスには、「うちの地元でも同じようなことが起きている」と天津や河北省のネットユーザーらが相次いでコメントしている。
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