中国共産党によって不当に拘束された法輪功学習者である妹の劉聡(りゅう・そう)さんの釈放を求めて、日本在住の劉月(通用名:劉希月)さんは8月5日、中国大使館前で公開状を読み上げた。
中国人権問題に取り組む丸山治章逗子市議、水島誠司茅ヶ崎市議と荻須智之四日市市議も応援に駆けつけ、中国共産党の法輪功弾圧を糾弾した。その後、劉希月さんは参議院議員の片山さつき氏に面談した。
劉希月さんは「無実の妹と他の拘束された法輪功学習者を直ちに釈放しなさい」と呼びかけた。
情報によると、劉希月さんの妹、劉聡さんは7月12日に何の罪もなく、家にいたところを警察に不当に逮捕され、現在は葫蘆島市の拘置所に拘束されているという。劉聡さんは逮捕された日からハンストを続け、迫害に抗議した。家族は劉聡さんの安否を大変心配している。
「中国警察からの連絡は一切なかった。1週間連絡が取れなかったので、心配して明慧ネットで調べて、妹が不当に拘束されたことを知った」
劉希月さんによると、劉聡さんは修煉する前、ネガティブな性格だった。法輪功を修煉した後、性格が明るくなり、仕事に対してより真剣になったという。
1999年7月20日、中国共産党(中共)が法輪功を迫害し始め、その後、劉聡さんは地元の派出所の警察から頻繁に嫌がらせを受け、2002年には15日間の不法拘留を受けた。その際、会社の幹部は劉聡さんを直接、拘留所に迎えに行って「劉聡さんは仕事に非常に誠実で、非常に優秀な社員である。どうか釈放していただきたい」と懇願した。
理不尽な迫害
法輪功は、李洪志氏が1992年5月に伝え始めた修煉法で「真・善・忍」を理念とする。中国体育局の統計によれば、1999年には7千万~1億人が法輪功を修煉しており、当時の中国共産党員の数(6千万あまり)を上回っていた。自党の統治の基盤が動揺することを懸念した当時の中共党首・江沢民は1999年7月20日、法輪功への迫害を断行した。
今まで中国国内で拷問迫害により死亡した法輪功学習者は、⾝元が確認できた⼈数だけでも 5088⼈以上に達しており、実際の⼈数は統計することすらできないと⾔われている。
「肉体を消滅させ、名誉を失墜させ、財力を奪え」という方針の下で、警察・公安・メディア・病院などが組織的に弾圧を行なった。
そうしたなか劉聡さんも迫害の対象となり、刑務所や留置場に3回も監禁され、拷問や洗脳によって信仰を放棄するよう迫られた。
2011年8月3日、劉聡さんは不当に拘禁4年の刑を言い渡され、瀋陽女子刑務所の第10監区に収容された。
中国瀋陽の冬の夜は気温がマイナス20度以下になるが、劉聡さんは1か月間、真っ暗で汚くて臭い部屋に閉じ込められた。厚めの服を着ることも許されず、中には薄い布団が1枚あるだけで寒さをしのぐことができなかった。
刑務官は他の囚人に、劉聡さんを囲んで罵り、侮辱するよう命じた。囚人たちは厳しく罵るよう強制され、罵らないと殴られるため、劉聡さんは精神的にも肉体的にも大きな苦痛を受けた。
さらに、2015年に出所した後も、地元の派出所の警察から絶えず嫌がらせや監視を受け、電話は盗聴され、外出すると警察に尾行された。
迫害の即刻停止を
中国共産党が法輪功迫害を始めてから四半世紀経った現在、欧米を中心に超党派の迫害非難決議案が出されている。今年6月25日、アメリカ下院は、中国共産党政権による法輪功への迫害と、同政権が関与しているとされる強制臓器摘出の行為の責任を追求する「法輪功保護法案」を採択した。
欧州議会も令和6年1月18日、中国共産党による法輪功学習者への迫害を非難する決議を採択した。
四日市市議員の荻須智之氏は、「アピールすることは無駄ではない」と述べた。
逗子市議会の丸山治章議員は、「25年にわたる迫害と人権の自由への侵害は、決して許されるべきではない。これは中国国内だけの問題ではなく、人類全体の問題だ」と非難。劉聡さんが自分の法律知識で地元の学習者をサポートする勇気を称賛し、「その勇気に答えないといけない」とし、「私たちは力を合わせて共に取り組んでいきたい」と励ましの言葉を送った。
茅ヶ崎市の水島誠司議員は、法輪功が迫害されていることは「世界に発信していかなければいけないことなので、私たちも協力をさせていただきますので、精一杯頑張っていきたい」と語った。
その後、劉希月さんは丸山市議とともに参議院会館の片山さつき議員(自民党)の事務室に赴き、面談した。
片山さつき議員は以下のように述べた。
「四半世紀にわたる迫害が続いていることを知り、その状況が報道されない国が隣にあることを認識しておきます。あってはならないことが起きていることを受け止めますので、ぜひ頑張ってください。現状を認識したことをしっかり受け止めますので、応援します」
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