社会問題 約400円でビュッフェ(60種類以上)

中国で激安「スーパーマーケット食堂」が大人気

2024/08/16 更新: 2024/08/16

「安さ」と「品揃え」、そして「健康」このすべてが手に入るのが「スーパーマーケット・食堂」だ。

景気後退でお金を稼ぐのが難しい中国で、よりコスパの良いサービスを求める傾向にある中国の若者にとって人気なのが、激安の「スーパーマーケット・食堂」である。

食事の場だけでなく、家族や友人と集まる場所としても利用されているという。

他の商品販売を牽引するための目玉として、超低価格のバイキング形式の食堂をはじめるスーパーマーケットが増えている。

たとえば、北京市の古くからのスーパーマーケットチェーンの「物美」の中関村店の食堂では、19.9元(約400円)の「ビュッフェ(60種類以上)」、13元(約267円)の「炭水化物ビュッフェ(麺類を提供)」メニューを提供している。

その混雑ぶりは、中国メディアまでも取材するほどであり、それによると、ランチ時になると、200平方メートル以上もある広大な食堂のなかは、超満員で座る場所もなく、立ったまま食事する人も目立つほどの人気ぶりだという。

それが週末になると、食堂には親子連れや食事会を開く人も多く訪れるようだ。

中国スーパーマーケット大手の「永輝超市」もこのブームに乗り、昨年末は福州、今年3月には武漢に「ビッフェ形式の食堂」を続々とオープン。1人15元(約300円)の激安価格で20品目以上の料理を堪能できるのだ。

中国ネット通販最大手のアリババ集団が展開する生鮮スーパー事業の「盒馬(フーマー)鮮生」でも、25元(約513円)前後の値段で「ビッフェ食堂」を開始。

大型スーパー「果蔬好」の場合は、ビッフェ形式ではない「定食形式」の路線をいく。例えば「肉料理と野菜料理」のセットで23.99元(約500円)、「野菜料理2皿」であれば20.99元(約430円)だ。

上に挙げた例のように「超・低価格」に加えて、「新鮮な食材の使用」や「安心の店内調理」なども、スーパーマーケット食堂の売りだ。

「物美」の食堂内では、「店内調理」の看板が大きく掲げられ、料理陳列エリアの奥にある厨房内の様子は誰でも見ることが出来る。

「果蔬好」も厨房にガラス張りの窓をとりつけ、中の様子を顧客に公開している。

「永輝食堂」に至っては、「(不健康な)調理済み食品にさようなら」というスローガンまで、店内に堂々と掲げている。

食の安全に対する消費者の懸念を少しでもなくそうと、各社は実に努力しているようだ。

スーパーマーケット食堂の集客効果は顕著で、「北京商報」によると、「物美・食堂」中関村店の場合、1日の来客数は500~700人、1日で2万元(約41万円)近くも売上げている。売上げの伸び率は「以前の5倍近い」のだ。

「九派新聞」によると、武漢にある食堂「光谷泛悦城店」では、毎日1千~2千卓も回るという。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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