先月21日に撮影されたという、中国浙江省温州市や瑞安市のゴミだらけの町の様子を映した動画が、華人圏で拡散され、物議を醸している。
動画撮影者によれば「町中、悪臭がする」という。
町がこの有り様になった理由は、町の清掃員やゴミ回収業者への給料が、数か月以上も支払われていなかったため、その人たちはついに仕事するのをやめたためだそうだ。
中国では、今やどこの地方政府も深刻な財政難に直面している。
役所だけでなく、各企業の経営も同様である。その影響により、公務員や学校の教師、路線バス運転手から町の清掃員に至るまで、各地で「給料未払い」の事態が常態化しているという。
これに対して、労働者が横断幕を掲げたり、ストライキで抗議する光景は、中国全土で日常茶飯事だ。
ただし、労働者のストライキといっても、彼らが求めているのは今後の賃上げではなく、すでに働いた分にあたる「正当な報酬」を支払ってもらうことである。それが支給されないため、生活がとても苦しくなり「給料の支給を求める」スローガンを掲げて抗議しているのだ。
(ゴミを回収する要員がいないため、ゴミがあふれる中国浙江省温州市瑞安市の町の様子、2024年8月21日)
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