中国 「バルコニーごと吹っ飛んだ」

スーパー台風直撃後の悲惨な中国の状況 「台風が手抜き工事を露呈」

2024/09/09 更新: 2024/09/10

「スーパー台風」台風11号(ヤギ)は6日、「中国のハワイ」と呼ばれる中国南部、海南島を直撃し、甚大な被害をもたらした。

中国共産党(中共)官製メディアによると、今回の台風で海南省、広東省、広西省などで126万人が被災し、4人が死亡、95人が負傷した(7日15時時点)。

しかし、中共当局は、災害が起きるたびに一貫して被害情報の隠蔽を行っているため、今回の台風による実際の死傷者数は、公式発表をはるか上回る可能性がある。

強風にあおられて市民は転倒、自動車までひっくり返った。現地の高層ビルは大きく揺れ、その他、大型スタジアムの屋根も粉々に破壊された。

 

台風11号(ヤギ)の直撃を受けた中国南部、海南島の街の様子(SNSより)

 

多くの新築高層ビルが強風にあおられて、窓ガラスは割れ、なかには窓枠ごと、あるいはバルコニーやべランダの手すりごと吹き飛ばされた。

ある9階建てマンションでは、エレベーターの乗客かごまで飛ばされて、「もぬけの殻」になった。

 

画像(右)は「もぬけの殻」となった9階建てマンションのエレベーター(SNSより)

 

高層マンションの住民たちは台風襲来時、風に飛ばされないように壁を捕まり、悲鳴を上げる動画が数多くSNSに投稿されており、スクリーン越しでもその恐怖を感じ取れる。

 

台風11号の直撃を受けた海南島の住民宅の中の様子(SNSより)

 

台風通過後、華人圏のSNSではその凄まじさや通過後はガレキの町となった「被災地」の惨状を訴える投稿で溢れている。「台風は中国のおから工事手抜き工事)を暴いてくれた」と多くのネットユーザーが皮肉る。
 

中国では、住宅の品質や企業の社会的責任よりも、利益追求をはるかに優先する建築業者が多く、豆腐のおからのように、手で砕けるほどもろい「おから工事(豆腐渣工程)」と呼ばれる手抜き工事の住宅が、以前から大きな社会問題となっている。

 

(台風11号の直撃を受けた海南島の住民宅の中の様子)

 

台風がもたらした、意外な「ビジネスチャンス」?

台風の後、現地では一時信号が途切れ、広い範囲で停電となった。この事態を「稼ぎのチャンス」に変えた人も出てきている。なんと、携帯の電池切れに困る市民のために自家用と思われる発電機を使って充電するという「ビジネス」だ。

災害時にはとにかく重宝される自家用発電機。今回の台風のおかげで、注文が殺到しているという。
 

台風後の被災地におけるビジネスチャンス(SNSより)

 

(台風後の被災地におけるビジネスチャンス)

 

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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