社会問題 「何を隠したい?」

中国の「財政局」ビルが炎上 「故意の放火」を疑う声多数

2024/09/26 更新: 2024/09/26

今月22日午前6時ごろ、山東省徳州市斉河県の「財政局」のオフィスビルが突然炎上した。

午前11時頃には鎮火されたが、出火原因は「不明」とされている。

ビル全体に激しい火と黒煙が立ち上る現場の様子を映した動画がSNSで拡散され、「内部による故意の放火」を疑い、皮肉るコメントが多く寄せられている。

「この火で明るみに出されたくない機密書類が全部燃やされたね」

「昔からそうだが、食糧庫と財政ビルは最も火事になりやすい」

「あからさまな証拠隠滅だ」

「 上層部からのチェックが来るという知らせが入ったのだろうか」

「 映画の中のシナリオが現実のものになった」

「うちの地元の財政局も燃えていたよ」

なお、食糧庫に放火するのは「帳簿上では在庫は満杯だが、実際には、役人たちの金儲けのために横流しされて空っぽになっている現状を隠すため」とされており、財政ビルが炎上するのは「数字が一致しない帳簿を全て燃やすため」とされている。

 

火災の様子、2024年9月22日、中国山東省徳州市斉河県の「財政局」(NTD新唐人テレビ)

 

故意の放火か

この火災について、「犯罪の証拠を消すために、内部関係者による放火の可能性が高い」と複数の中国専門家が指摘している。

オーストラリア在住の歴史学者である李元華氏は、次のように指摘する。

「中国共産党の統治下、特有な現象といってもよい。食糧庫にチェックが入るとわかれば、食糧庫は必ず燃える。年末の会計検査時期になると、財政局は火事になる。火は証拠を全て燃やしてくれる、火災の後は虚偽の帳簿を自由にでっち上げることが可能になる。今後、このような怪しい火災は増えるだろう」

 

(火災の様子、2024年9月22日、中国山東省徳州市斉河県の「財政局」)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
関連特集: 社会問題