台湾国防部は9月29日、中国共産党(中共)軍が中国国内でミサイル発射を「複数回」行っていると報告した。これは、ロケット軍が25日に1980年以来初めての大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を行ったのに続く出来事である。
発射は北京時間午前6時50分頃から始まり、内モンゴル、甘粛省、青海省、新疆ウイグル自治区で行われた。
台湾国防部は「我々は引き続き動向を監視し、防空部隊は高い警戒態勢を維持している」と述べた。
また、中共がICBMを太平洋に向けて発射した際、周辺国にほとんど通告しなかったことを批判し、中共の軍事活動が地域の不安定要因になっていると警告した。
先週、台湾国防部は中共軍が軍事演習を実施し、29機の航空機と軍艦が参加したと発表した。さらに、43機の中共軍機が台湾周辺で活動し、そのうち半数がバシー海峡を通過したことを確認した。また、その数日前には、中共軍が韓国や日本の近海で実弾射撃演習を実施したと報告された。
台湾国防部は、「中国のこれらの行動は、独裁体制の不安定さを示し、周辺国に対する深刻な脅威となっている」と指摘している。
さらに南シナ海では、中共軍がフィリピン沿岸警備隊と衝突し、国際社会から中国の挑発行為に対する非難が集まっている。こうした軍事活動は過去数年間続いており、今年に入ってからさらに活発化している。
今年5月、中共軍は台湾大統領就任式の数日後に海軍、空軍、ロケット軍を連携させた大規模な軍事演習を実施した。中共政府はこれを「重要地域の支配と共同攻撃能力を試すため」と説明している。中共は台湾を自国の領土と主張しているが、実際に、中共が台湾を統治したことはない。
一方、米国やその同盟国もインド太平洋地域で大規模な共同訓練を行い、地域の安定維持と協力体制を強化している。
9月28日、米国、フィリピン、オーストラリア、日本がフィリピン領の南シナ海で共同訓練を実施した。米国第7艦隊司令官フレッド・ケイチャー中将は「この訓練は、自由で開かれたインド太平洋への揺るぎない決意を示し、この地域での作戦能力を高めるものだ」と述べた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。