農林水産省によると、日本の食品ロスは年間472万トン(令和4年度推計値)で、日本人1人当たりに換算すると、年間で38キログラムの食品ロスが発生している。
また食品ロスは大きく事業活動を伴って発生した「事業系食品ロス」と各家庭から発生する「家庭系食品ロス」に分類される。
年間の食品ロス472万トンの内、事業系食品ロス236万トン、家庭系食品ロス236万トンで、それぞれが50%の比率を占めている。また、事業系食品ロスでは食品製造業が117万トン(年間食品ロスの25%)、外食産業が60万トン(年間食品ロスの13%)、食品小売業が49万トン(年間食品ロスの10%)となっている。
大紀元は東京都中央区東日本橋にある小売店店主にインタビューを行い、フードロスの状況について尋ねた。
小売店「ヤマザキYショップ」の70代店主によると、1日のフードロスは多い時で500~600円相当で、売れ残りが多い時と少ない時の差額は200~300円程度だそうだ。また売れ残りが多い商品はサンドイッチやおにぎりなどである。
大紀元記者が売れ残らないためにどのような工夫をしているかについて尋ねると、店主は売れ残りそうな商品に対して割引をしたり、商品の並べ替えを行うと答えた。
また店主は「なるべく売れ残りはないようにしたいが、(すべて売り切れて)お客さんが来た時に何も商品がないのも困る。そこは難しい」と述べた。
農林水産省は、毎年10月の食品ロス削減月間に、消費者への啓発活動を実施する小売事業者や、外食事業者、事業者へ食品ロス削減の普及や啓発を呼びかける地方自治体を募集し、公表している。(令和6年度実績は、55事業者と43自治体)
また消費者に向け、すぐ食べる場合に商品棚の手前にある商品を選ぶ「てまえどり」が商品ロス削減の効果が期待できるとした。
フードロス削減に向けた取り組みについて、各家庭から事業に至るまで、もう1度考慮する必要があるのではないだろうか。
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