日本総合研究所は1月11日、食品ロス削減に関する実証実験を行うと発表した。実験を通じてサプライチェーンの可視化や需給予測など、供給網の効率化・生産性向上を図るという。
実験は1月22日から2月28日にかけて東京都内で実施する。参加者は20代から60代の男女約100名。協力企業はシルタス、イトーヨーカ堂、今村商事、サトー、凸版印刷、日立ソリューションズ西日本。経済産業省委託事業「令和3年度 流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業」を一部活用する。
実験では産地から小売店舗、消費者までのフードチェーン全域を3つの領域に分け、領域内で食品ロスを検証する。
実験では食品ロス削減に向けさまざまな試みが行われる。リアルタイムの収穫情報などまだ活用されていない新たな価値を消費者に提供して販促につなげたり、食事管理アプリに連携した購入・調理・保管を支援するサービスを提供するなど。 このほか店舗では賞味・消費期限別の在庫の可視化、電子タグ導入も試されるという。
農林水産省によると、2018年度日本国内における食品ロス量は600万トンで、そのうち食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量は324万トン。家庭から発生する家庭系食品ロス量は276万トンだった。
日本総合研究所はモノやサービスの利用を通じた社会貢献への関心は高まっているとし、食品ロス削減に参加する消費者の急速な増加を見込んでいる。
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