経済不況と不動産市場の崩壊などの影響を受けて、銀行業界も危機的状況に陥っている。
中国の多くの銀行で預金の引き出しが難しくなっている問題が起きており、中国SNSには預金者の「怒り」が渦巻いている。
銀行による送金限度額の引き下げや現金を下ろそうとする預金者に対して「難癖」をつける事などに関して、銀行側は「電子商取引詐欺を防ぐため」と主張しているが、「資金の流出を防ぐためにわざと難癖をつけている」と感じる預金者は多い。
約62万円の現金を下ろそうとしたら警察呼ばれた
6日、中国山東省の銀行で、ある男性市民(37歳)は自身の預金口座から現金2万9千元(約62万円)を下ろそうとした。
すると、銀行からお金の出所や使い道を聞かれ、送金履歴まで求められた。銀行は男性の「取引先」にまで電話をかけ、終いには、警察を呼んで、男性の収入状況やお金の使い道などについて調査させたという。
怒り心頭の男性は、銀行ロビーで銀行長に対して不満をぶちまける現場の様子を動画に撮り、ネットに晒した。
(その時の様子)
「私はお金(現金)をおろしに来たのに、銀行員は下ろさせてくれない。送金履歴やら求められ、お金の出所や使い道を聞かれ、取引先にまで電話をかけやがった。いまでは取引先は、私を信用しなくなったよ、私は損失を被った。銀行は私の時間を無駄にしてくれた。これじゃ、私のビジネスも上がったりだよ」
関連動画が注目されると、問題の銀行(「無棣農商行埕口支店」)の職員は「現金2万元(約43万円)を下ろす場合は、事前の予約が必要、預金者に関連情報を確かめるのは預金の安全を守るため」と主張した。
「現金下ろせない事件」の翌日(7日)午後、問題の銀行は、「ネット詐欺防止当局と共に、同預金者の口座について確認した。預金者のための現金を下ろした」と回答した。
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