公選法違反の疑い報道受け会見 石丸氏が「不備があったことは事実」

2025/02/06 更新: 2025/02/07

昨年の東京都知事選に立候補した石丸伸二氏の選挙陣営の活動に公職選挙法違反の疑いがあると一部週刊誌に報じられたことについて、石丸氏は6日の記者会見で、公選法違反にあたる認識はないとしつつも、「不備があったことは事実」と述べた。

石丸氏の選挙陣営は決起集会のライブ配信を民間業者に依頼し、機材費や人件費として約97万円を支払ったが、公職選挙法に抵触する可能性があるという懸念が出たことからキャンセルした。

キャンセル料として約97万円を支払い、当日は業者のスタッフが「ボランティア」としてライブ配信を行っていた。

会見で、石丸氏は「ボランティアとして依頼したという認識でキャンセル料は機材レンタル料と認識している」と説明。キャンセル料を支払う際、陣営関係者が人件費を除くよう求めたが、機材の種類を増やしたりしたうえで、最終的な見積書に記された総額は発注額と同額だった。

公職選挙法違反の可能性について聞かれると、「現状、思っていない。表記が不適切だった場合、そういう指摘があれば、修正したいと考えている」と語り、選挙運動で不備があったことは事実とし、「申し開きの余地はない」との認識を示した。

石丸氏は「疑惑を持たれてしまうという意味では、非常に忸怩(じくじ)たる思い」とも述べた。

公職選挙法では、選挙運動に関わる人々に対して無報酬が原則だ。例外として、車上運動員(ウグイス嬢やカラスと呼ばれる)や選挙事務員らに対しては報酬を支払うことができるが、その際には選挙管理委員会への届け出が必要となる。

また、石丸氏は「隠蔽しようなどという意識は全くない」とも強調。今後、関係者から聞き取りなどを行い、調査結果を公表する考えを明らかにした。

現在、2025年夏の東京都議会議員選挙に向けて地域政党「再生の道」を立ち上げた石丸伸二氏。政治活動における透明性と信頼性の問題に一石を投じた形となっている。

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