社会問題 トイレ可時間以外に行くなら2分以内 さもなければ罰金?

中国の「トイレ規定」

2025/02/15 更新: 2025/02/15

 

最近、中国のSNSでは同国広東省の企業が定めた「仕事効率向上のためのトイレ規定」が物議を醸している。

同規定では、トイレへ行って良い時間帯を決めており、ダメな時間帯に行くならば2分以内で戻ってこないと罰金をとるなどとなっている。

トイレに行ってもよい時間帯は「朝は8時前」、「午前は10時30分~10時40分の間」、「昼は12時~13時30分の間」、「午後は15時30分~15時40分の間」となっている。

上記の「トイレ可」の時間帯以外に仕事中にトイレ行く場合は、2分以内に戻ってこないと100元(約2千円)の罰金となる。会社は監視カメラを通じて見ているという。

また、特別な事情がある場合は関連部門で「無給のトイレ時間」を申請することもできるようだ。

この「厳しいトイレ規定」はネットで話題になり、会社への批判が殺到した。すると、本来ならば来月1日から施行されるはずだった同「トイレ規定」は急遽中止になったという。

現代の中国では、「問題を解決したければ、世論に頼るしか道はない」というのが常識になりつつある。

世論の注目を集められない場合、大抵は「どこへ訴えても相手にされない」という結末になる。しかし、世論から注目を得られたからといって、問題が必ず解決するというわけでもないというのも事実である。

なお、同様の厳しい「トイレ規定」を設けている中国の工場も少なくない。

 

イメージ画像。ぬいぐるみ人形の生産ラインで働く中国江蘇省連雲港市の玩具工場の従業員、2024年3月13日撮影。(STR/AFP via Getty Images)

 

 

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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