拳銃所持の外国人 関空通過後に自己申告 検査体制に疑問も

2025/04/02 更新: 2025/04/02

4月2日、兵庫県警は、米国籍で住所不定、無職のピーターソン・ランディ・アラン容疑者(73)を、銃砲刀剣類所持等取締法違反(不法所持)の疑いで逮捕・送検したと発表した。容疑者は、スーツケースに拳銃を入れたまま関西国際空港の税関検査を通過してしまったとしたとみられ、警察が詳しい経緯を調べている。

県警によると、アラン容疑者は、3月22日、ハワイ発の航空機で関西空港に到着し、入国した。その後、大阪市内のホテルに宿泊した際、スーツケースの中に拳銃が入っていることに気づいたという。容疑者は、「護身用に持っていたが、誤ってそのまま持ち込んでしまった」と、供述した。

同日、神戸港からクルーズ船に乗船する際、アラン容疑者は、係員に拳銃を自己申告し、さらに、「拳銃と銃弾を一緒に所持していると罪が重くなると思い、弾は神戸港のターミナルで捨てた」と話した。警察の捜査で、捨てられた銃弾は港内のトイレのごみ箱から発見された。アラン容疑者は翌23日に逮捕された。

今回の事件を受け、2025年の大阪・関西万博開催を控える中で、空港や港湾における検査体制の課題が浮き彫りとなった。

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清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。
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