危険な「機能獲得研究」禁止へ ケネディ保健福祉長官がトランプ大統領の歴史的決断を称賛

2025/05/10 更新: 2025/05/10

2025年5月6日、米ニュース専門局NEWSMAXの番組「The Record With Greta Van Susteren」に出演したロバート・F・ケネディ・ジュニア米保健福祉長官は、トランプ大統領が「機能獲得研究(Gain of Function Research)」への連邦資金提供を禁止する大統領令に署名したことについて、「公衆衛生と科学政策の歴史的転換点だ」と高く評価した。

機能獲得研究とは、ウイルスなどの病原体をより感染力や毒性の強いものに改変する研究である。ケネディ氏は「科学者が神のように振る舞う危険な実験だ」と強く批判し、「この研究は新たな感染症のリスクを生み出すものであり、人類の安全保障にとって脅威となっている」と警鐘を鳴らした。

ケネディ氏によれば、機能獲得研究の起源は第二次世界大戦後のアメリカの生物兵器開発にある。1969年にはニクソン大統領が生物兵器開発を一方的に停止し、180カ国以上が生物兵器禁止条約(BWC)に署名したことで、1973年から2001年までこの種の研究は世界的に禁止されていた。しかし、2001年の炭疽菌事件後、アンソニー・ファウチ博士が機能獲得研究を復活させ、各国で生物兵器開発競争が再燃したという。

さらに、AIやゲノム編集技術(CRISPR)などの進歩により、誰もが危険な病原体を作り出せる時代になった。ケネディ氏は「政府資金で作成された研究手法が公開され、“人類滅亡のマニュアル”となっていたのは狂気の沙汰だ」と強い懸念を示した。

最後にケネディ氏は、「トランプ大統領の決断は、公的資金を“新しい病気を生み出す研究”から“病気を終わらせる研究”へと転換するものであり、深く感謝している」と述べ、今後は世界各国にも同様の禁止措置が広がることを期待すると語った。

大紀元日本の記者。東京を拠点に活動。主に社会面を担当。その他、政治・経済等幅広く執筆。