山下美夢有 難関 全英女子オープン制覇 日本女子ゴルフ史6人目のメジャー優勝

2025/08/04 更新: 2025/08/04

女子ゴルフの海外メジャー、全英女子オープン(AIG女子オープン)は3日、英国ウェールズのロイヤル・ポースコール・ゴルフクラブで最終ラウンドが行われ、山下美夢有選手(24)が通算11アンダーで優勝した。

山下選手にとってこれが海外メジャー初制覇となり、日本女子としては2019年の渋野日向子選手以来、史上6人目のメジャー優勝である。

山下選手は最終日、単独首位でスタートし、4番で最初のバーディーを奪うなど前半で3つスコアを伸ばした。後半も安定したパッティングでリードを守り、2位と2打差で最終18番を迎え、冷静なプレーで優勝を決定付けた。最終ラウンドは3バーディ・1ボギーの「70」とまとめ、2位に入った勝みなみ選手、チャーリー・ハル選手を2打差で振り切った。

今回、山下選手が制した全英女子オープンは、英国ゴルフ協会R&Aが主催し、伝統のある英国発祥の大会。その開催コースと自然条件の特殊性が特徴だ。

大会は毎年英国各地のリンクスコース(海沿いの天然地形を生かしたコース)で行われ、強風や急変する天候、起伏や深いラフなど自然の厳しさが際立つ。

2025年大会の舞台、ロイヤル・ポースコールも海から吹き付ける強風や突然の雨により、1日でスコアが激しく変動する難コースであり、プレーには天候への適応力が極めて重要となる。こうした過酷な自然条件は世界の他のメジャー大会と一線を画し、「自然との戦い」として全英女子オープン特有の難しさを生み出している。

山下選手は類稀れな技術力、冷静な判断力と、そして身長150cmの小柄な体格ながら、正確なスイングで冷静にプレーを進め、優勝を勝ち取った。

これまで国内ツアーで数々のタイトルを獲得し、成長を重ねてきた山下選手は、この歴史的な全英女子オープン制覇で賞金約146万ドル(約2億1600万円)を獲得。日本人の海外メジャー制覇は1977年の樋口久子選手以来6人目、全英女子オープン優勝は2019年の渋野日向子以来となる。

関連特集: 社会