中国 北戴河会議のさなかに現れた「孤独な闘士」

習近平退陣を求める横断幕 昆明で若者が単独抗議【動画あり】

2025/08/12 更新: 2025/08/12

中国共産党の最高指導部が非公開で行う北戴河会議の期間中、雲南省昆明市の抗戦勝利記念堂前で、白地に黒字で「習近平走人(習近平は退陣せよ)」と書かれた大きな紙を胸の前に掲げる若い男性の姿を捉えた映像が、8月7日に海外SNSで急速に拡散した。

撮影日時は不明で、白Tシャツに灰色の短パン姿の男性は観光客に囲まれ、近くには赤い腕章を付けた警備員が電動バイクで停車し、携帯電話で通報する様子も映っていた。中共当局が情報を封鎖しているため、当事者の身元や詳しい状況は確認できていない。

 

(雲南省昆明市の抗戦勝利記念堂前で「習近平走人(習近平は退陣せよ)」と書かれた大きな紙を胸の前に掲げる若い男性)

 

ネット上では「孤独な闘士」「よくぞやってくれた!」と称賛の声が相次ぐ一方、「また消されるのでは」と男性の安否を懸念する声や、「習近平だけでなく共産党も退陣すべきだ」と体制転換を求める意見も目立った。中には「制度そのものが問題」として、民主改革や新党設立を訴える書き込みも見られた。

近年、中共政権は経済衰退と高失業率を背景に危機感を強めており、民間での抗議行動は頻発している。こうした一人抗議は、2022年の北京・四通橋で彭立発(ほう・りつはつ)氏が掲げた政権を真っ向から反対する横断幕を契機に各地へ広がった。今年も四川や河北などで同様の行動があり、今回の昆明での抗議も、政権批判の火種がなお消えていないことを示す象徴となった。

 



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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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