9月28日、アメリカ、ミシガン州グランド・ブランクの末日聖徒イエス・キリスト教会(通称モルモン教会)の礼拝堂で銃撃と火災が発生し、少なくとも4人が死亡、8人が負傷した。容疑者はその場で制圧され死亡したと当局は発表した。
当局によれば、事件は9月28日に発生し、4人の信者の死亡が確認された。警察は焼け落ちた建物から新たな犠牲者が見つかる可能性もあると警告している。負傷者のうち1人は重体で、7人は容体が安定している。
FBIデトロイト支局の責任者代理ルーベン・コールマン氏は記者会見で、事件を「標的型の攻撃」として捜査を主導すると発表し、「FBIが現在、この事件を標的型の暴力行為として捜査している」と述べた。
同日早く、現地警察署長ウィリアム・レンイエ氏は容疑者について、ミシガン州バートン在住のトーマス・ジェイコブ・サンフォード(40歳)であり、現場で死亡したと明らかにした。
当局によれば、最初の通報は午前10時25分に入り、警察は1分後の10時26分に現場へ到着した。「40歳の容疑者は車で教会の正面玄関を突き破り、車から降りて複数回発砲した」とレンイエ署長は会見で述べた。
容疑者は午前10時33分までに制圧された。
警察は会見で、家族再会のための場所を現場および別の地点に設けたと説明した。ジェネシー郡保安官クリス・スワンソン氏によれば、地域住民は避難し、地元および連邦当局が現場で対応している。「教会全体が炎上している。現場は非常に混乱している」とスワンソン氏はAP通信に語った。警察は容疑者が意図的に火を放ったとみている。
事件があったグランド・ブランクは人口およそ8,000人の町で、デトロイトの北西約70マイルに位置する。現場の教会は住宅街やエホバの証人の集会所に近接している。
司法長官パム・ボンディ氏はX(旧ツイッター)に投稿し、事件について情報を受け取っていると述べ、「礼拝の場での凄惨な暴力は胸を痛め、心を凍らせる」と記した。FBI長官カシュ・パテル氏も現場で捜査が進められていると述べ、暴力を厳しく非難した。
ミシガン州のグレッチェン・ホイットマー知事(民主党)も声明で「グランド・ブランクで被害に遭われた方々や地域の皆さんを思うと、とても辛い気持ちになる」と述べ、礼拝所での暴力を強く非難した。州上院議員で次期州知事選候補の共和党アリック・ネスビット氏も声明を出し、「信仰と生活様式を標的にした凶悪な攻撃は許されない」と述べた。
事件は、末日聖徒イエス・キリスト教会の歴代会長の中で最高齢となったラッセル・M・ネルソン氏が101歳で死去した翌日に発生した。教会の伝統によると、次期会長にはダリン・H・オークス氏が就任する見込みだ。アメリカ国民のおよそ2%が同教会の信徒とされている。
教会は声明を出し、この事件を「悲劇的な暴力」と表現したうえで、「悲しみと不安の中にあっても、我々はイエス・キリストへの信仰から力と慰めを見いだす。礼拝所は平和、祈り、結びつきの場である。すべての関係者に平和と癒しが訪れることを祈る」と述べた。
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