トランプ米大統領と習近平の会談始まる 対中関税やレアアース問題が焦点

2025/10/30 更新: 2025/10/30

トランプ米大統領と中国共産党の党首・習近平は30日午前11時から、韓国南部の釜山で会談を始めた。両首脳の対面での会談は2019年6月以来で、今年1月に発足したトランプ第2次政権下では初の直接対話となる。

会談は、両首脳が31日から韓国・慶州で開催されるAPEC首脳会議に出席するのに合わせて日程・場所が調整された。

米中首脳会談に先立ち、トランプ氏は自身のSNSに「習氏との会談をとても楽しみにしている。あと数時間で始まる!」と投稿している。

一方、中共側は、中共外務省の報道官・郭嘉昆が記者会見で「両国関係の戦略的、長期的な問題や、共に関心を持つ重大な問題について深く意思疎通を行う」と述べた。

今回の会談の焦点は、対中関税やレアアース輸出規制、そしてフェンタニル流入対策のための関税など、米中間で長らく懸案となっている問題だ。

トランプ氏はフェンタニル関連の20%関税の引き下げを示唆しており、米農産品の対中輸出拡大も議題に上る。輸出入・技術制限・安全保障が複雑に交錯する中、今回の会談は米中間の高まる緊張を緩和し、「世界経済の行方」を左右するか注目される。

開催国である韓国側も、APECに合わせた米中首脳会談実現を通じ、外交・経済的な存在感を高めたい思惑がある。報道には「韓国が舞台となることで、地域の安定・発展にも影響を与えうる会談」との見方もある。

専門家の間では「構造的な関係改善に至るかどうかは未知数であり、短期的な合意や緩和措置に留まる可能性がある」との慎重な見方も出ている。

エポックタイムズ記者。大学では地理学を専攻。主に日本の時事について執筆しています!
関連特集: 国際