トランプ米大統領と中国共産党の党首・習近平は30日、韓国・釜山で会談を行い、約1時間40分で終了した。中共側の主要経済交渉担当である商務部国際貿易交渉代表の李成鋼が欠席したことが注目を集めている。
李成鋼は商務部国際貿易交渉代表として、米中交渉を担ってきた人物だが、今回の米中首脳会談に出席しなかった。
会談には、米側からはベッセント財務長官、ルビオ国務長官、ラトニック商務長官、ワイルズ大統領首席補佐官、グリア通商代表、駐中国大使パーデュー氏が出席した。一方、中共側からは党中央弁公庁主任(政治局常務委員)の蔡奇、副首相の何立峰、外交部長の王毅、国家発展改革委員会主任の鄭柵潔、商務部長の王文濤、外務次官の馬朝旭らが同席した。
首脳会談に先立ち、26日にはマレーシアの首都クアラルンプールで米中両国による2日間の貿易協議が行われたが、米側からはベッセント氏とグリア氏が出席したのに対し、中共側は何立峰のみの参加で、李成鋼はこの会議にも姿を見せていなかった。
李成鋼氏が交渉の場に現れなくなった理由として、米中会合での李氏の振る舞いが米側の強い反感を買ったためだとみられる。
ベッセント財務長官は15日の記者会見で、米中交渉の文脈で李成剛を名指しで批判。李は8月に招かれていないにもかかわらずワシントンを訪問し、高官級会合を要求したとされる。
ベッセント氏は「招待もなく現れ、挑発的な発言を行った」として「常軌が逸しており、極めて無礼だった」と李成剛の態度を厳しく非難。これに対し、中共商務省は「事実を著しく歪曲している」と応酬している。
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